PER(株価収益率)とは?よく使われる株価指標を知っておこう

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株式投資を始めるにあたって、その株が割安なのか割高なのか、何を基準に判断したらいいのか最初はよくわからないかもしれません。株式投資には、企業の業績や株価を比較する尺度となる株価指標と呼ばれるものがあります。株価指標は、あくまでも判断の目安であり、絶対的なものではありませんが、多くの投資家がこれを参考にして投資を行っているのも事実です。そこで、まずはどのようなものかを知っておきましょう。

ここでは、代表的な株価指標の一つであるPER(ピーイーアール)について解説します。

【ざっくりいうと】

  • PERは『株価収益率』のことです。一般的にPERの数値が高いほどその銘柄の株価は割高で、低いほど割安とされます。
  • PERの目安は14~20倍とされています。ただし、成長株と言われる銘柄のPERは高くなる傾向があります。また、業界全体の傾向としてPERが高い、あるいは安い、という場合もあります。単に高いから割高、低いから割安とも言い切れないことに注意が必要です。
  • PERをうまく扱うには、日ごろからニュースなどで情報を収集して慣れていくことが大切です。日経新聞などでは個別銘柄の株価の動きをPERに基づいて解説していることもありますので、記事を読みながら感覚をつかんでいくのが良いでしょう。なお、楽天証券に口座開設をすると、日経テレコンを無料で利用できるので、日経新聞を実質無料で読むことができます。

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1 PERとは

まず、PERの意味や計算方法など基本的なことを押さえておきましょう。

1.1 PERとは

PER(price earnings ratio) とは、『株価収益率』のことであり、株価が一株あたり利益の何倍かを表したものです。算出式は以下の通りです。一般的には、数値が高いほど割高、低いほど割安とされます。

PER = 株価 ÷ 一株あたり当期純利益(EPS)

あるいは

PER = 時価総額 ÷ 純利益

EPSとは、当期純利益を発行済み株式数で割ったものです。EPSには、前期実績(すでに決算で確定した数値)を用いる場合と当期予想(期末の利益を予想した数値)を用いる場合がありますが、投資では予想EPSを用いるのが一般的です。

では、『2914 JT』を例に用いて計算してみましょう。JTの2016年8月1日の株価(終値)は4,047円、EPS(会社予想)が222.81円となっているので、4,047÷222.81≒18.16となり、PERは18.16倍と計算されます。

PERは、利益が内部留保されずにすべて株主に配当されたとした場合に、どれぐらいの期間で投資金額(株価)が回収出来るかを表していると考えることができます。また、現在の株価が何年先までの利益を含んでいるかを表しているという見方もできます。

このように、もう一つの代表的な株価指標であるPBRがストックである純資産と株価の比較により、資産面から株価を判断する指標であるのに対して、PERはフローである純利益と株価の比較により、収益面から株価を判断する指標なのです。
 

1.2 PERの調べ方

では、実際にPERはどのように調べればよいのでしょうか。PERは先に述べたとおり、分子となるEPSについて、前期実績数値をとるのか当期予想をとるのか、当期予想でも会社発表数値で計算するのかアナリスト予想数値で計算するのかなど何通りか考えられます。PERは最もよく利用される代表的な株価指標の一つであり、Yahooファイナンスや証券会社のHPなどから、無料で簡単に調べることができますが、EPSが何を用いて計算されているか注意する必要があります。自分の知りたいものかどうかを見極めてから利用するようにしましょう。なお、Yahooファイナンスでは会社予想EPSを用いて計算されています。

2 PERを用いて投資をしてみよう

では、実際に投資するにあたって、PERをどのように用いればよいのでしょうか。この章では、PERの目安と注意点についてご説明します。

2.1 割安か、割高かを判断する基準は?

一般的に、PERが低いほど株価は割安であり、高いほど割高であるとされています。だいたい14倍~20倍を標準値とすることが多いようですが、株式市場全体のPERは景気によって変化するため、絶対的な数値基準はありません。では、割安か割高かの判断はどのようにすればよいのでしょうか。主には、PERの数値を同業他社やその会社の時系列で比較し、相対的に判断します。

業種について言えば、例えば自動車や商社などは低PERの傾向がある一方で、ITやバイオ・医薬品などは高PERの傾向があるなど、業種によって平均PERは異なっており、市場全体から見れば低PERでも同業種間ではそうではない場合もあります。

また、個別の会社について言えば、たまたまその期に資産を売却したため、利益が大きくなり低PERになっている等、イレギュラーな事象により一時的にその会社の通常の水準から数値が離れている場合もあります。

このように、PERを用いて割安か割高かを判断するためには、いくつか周辺のPER数値と比較することが重要です。
 

2.2 低PERの理由を考えてみよう

同業種間やその会社の時系列と比較した結果、低PERの会社が見つかったら、次になぜその会社が低PERなのか、理由を考えてみましょう。

ここで探したいのは、業績のわりに評価が低く、人気がない(=株価が低い)という会社です。しかし、低PERとなる理由としては、業績が悪化することが予想されていたり財務状況が悪かったりするなどで今後の業績に不安要素がある場合や、自動車産業のように景気の影響を受けやすく利益の変動によるリスクが大きかったりする場合など、必ずしも本当の意味で割安とは言えない場合もあります。なかなか判断が難しいところもありますが、マイナス要因が隠されていないかどうか、注意して見てみるようにしてください。

2.3 高PERの会社とはどんな会社?

では、高PERの会社は投資には向かないのでしょうか。高PERとなる会社とはどのような会社なのか、理由を考えてみましょう。

まず考えられるのは、業績のわりに評価(=株価)が高く、割高になっている会社です。人気のある理由がはっきりしない、一時的なブームと考えられるといった場合には、いわゆる割高株である可能性が高いので、投資にはあまり向かないと考えた方がよいでしょう。

一方で、高PERでも割高と言えないものもあります。今後の大きく成長すると予想されることから利益の増加が期待でき、それが株価に織り込まれている場合です。このような成長性の高い会社は、投資対象として検討する価値のある会社です。

成長性については、これもまた判断基準が難しいところですが、判断の目安となる指標に「PEG」というものがあります。PEGは、PERを成長率で割ったもので、低いほど割安、高いほど割安とされ、1~2倍が標準と考えられることが多いようです。ただし、この成長率については、予想成長率を用いることが一般的ではあるものの、成長率の期間やどの項目(経常利益、EPS等)の成長率かなどの明確な定義はないため、状況によってどれを用いるのが適切かを考えて用いるようにしましょう。

【コラム】PBR=ROE×PERの関係からわかること

ここまで、PERについて解説してきましたが、PER単独ではなく他の指標と組み合わせるとより精緻に割安かを判断することができます。以下の式は、代表的な株価指標であるROE(株主資本利益率)、PER、PBR(株価純資産倍率)の関係を表したものです。

PBR=ROE×PER

なぜこの式が成り立つかを見てみましょう。ROEとPERを以下のように変形していくと、PBRの式になります。

20160803_PERhenkeisshiki

この式から、低PBRである場合、ROE×PERも低いことがわかります。ただし、低PERであって、PBRも低い(ROEが高い)場合は、本当に割安である可能性が高いですが、PBRが高い(ROEが低い)場合には、あまり利益が期待できないことが予想され、決して割安とは言えません。

このように、他の株価指標との関係を用いると、より精度の高い判断が可能になります。

3 PERは株価を見るうえで重要な指標。新聞記事などで知識を補強しよう

これまで見てきたとおり、PERは株価の割高、割安を見るうえで非常に重要視される指標だといえます。日経新聞にも朝刊マーケット総合面の「株式市場の投資指標」のコーナーにPBRとともにPERが掲載されています。また個別銘柄の株価の変動を見る記事にもPERは頻繁に登場します。

    ITバブルから16年後の正夢」(2016年7月30日 日経新聞夕刊)

    新興株、基本は中長期保有――銘柄を分散、成長力見極め」(2016年7月30日 日経新聞朝刊)

    ポケモン相場失速、任天堂株、ストップ安、マクドナルド12%安、市場「材料出尽くし」の声」(2016年7月26日 日経新聞朝刊)

    PERをうまく使うには、日ごろから新聞記事などで情報収集をして知識を蓄積していくことが重要だといえます。たとえば日経新聞電子版の記事は月10本まで無料で読むことができますが、情報取集に使い始めるといささか心もとなく感じます。しかし、ここでネット証券を活用すれば情報取集を非常に効率よく行うことができます。

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    4 まとめ

    PERは最もよく使われる重要な株価指標の一つですが、PERの数値が高いか低いかだけで一概に株価が割安・割高であるとは言い切れません。より精緻で実態になるべく近い判断をするには、これだけではなくPBRなどいくつかを見た上で総合的に判断するようにしましょう。

    参考:PBR(株価純資産倍率)とは?よく使われる株価指標を知っておこう

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