株初心者は知っておきたいPERの使い方とは

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株初心者には悩みは尽きません。株初心者によくある悩みは大きくいって3つあります。「どの銘柄を買えばよいのか」、「いつ買ってよいのか」、「いつ売ってよいのか」。この3つは株初心者に限らず、中上級者にとっても非常に重要なポイントです。今回は「いつ買ってよいのか」、「いつ売ってよいのか」という投資判断を下すのに欠かせないバリュエーション(株価評価)の中でもPERの使い方を見ていきたいと思います。

1. PERは何と読むのか

PERは、「Price Earnings Ratio」のアルファベットの頭文字をとったものです。発音は「ピー・イー・アール」と読みます。年配の投資家の方には「パー」と、ゴルフ用語のように読まれる方もいますが、投資家の中では一般的ではありません。

外国人投資家の発音は決まっています。海外での読み方は「ピー・イー・アール」です。海外では決して「パー」等と呼ばないようにしましょう。外国人の方には「???」というような顔をされてしまいます。

また、PERを日本語では「株価収益率」と呼びます。ただ、最近の個人投資家でも、PERと呼ばれることが最近は多くなっています。

2. PERはどう計算するのか

PERを算出する式は極めてシンプルです。以下の通りです。

株価収益率(PER)=株価÷1株当たり当期純利益(EPS)

一株当たりの当期純利益はEPSは「イー・ピー・エス」と呼ばれます。EPSは「Earnings per Share」の頭文字をとったものです。そのEPSは当期純利益を発行済株式総数で割ったものです。

2.1 EPSは実績値を使うのか予想値を使うのか

現在のPERを算出する際に使用するEPSは「実績値」ではなく「予想値」を使います。これは現在の株価水準には将来の業績の期待値が織り込まれているという考えによるものです。

EPSの予想値としては会社が決算タイミングで発表する(連結)業績予想であるとか、証券アナリストによる予想値の平均値である「コンセンサス」などを使います。

2.2 EPSを決める発行済株式指数の考え方

余談ついでに言えば、EPSを算出する際に使用する発行済株式総数は完全希薄化後の数値を使います。E証券アナリストなどは主に完全希薄化後の数値を使用しています。

完全希薄化後の実績値のEPSなどは決算短信などにも記載されているので、気になった方は確認するとよいでしょう。

3. PERは何倍が高く、何倍が安いのか

PERは「XX倍」というように「倍」を単位として表現されます。

たとえば、「銘柄Aは、現在、PERで20倍だ」というように使われます。

こういうと株初心者の中には「PERが何倍であれば高いのか」、また「何倍だと安いのか」そのあたりがよくわからないという声をよく聞きます。

3.1 プロ投資家のPERの捉え方

では、プロ投資家である機関投資家はどのようにPERを使うのでしょうか。

「何倍が高くて安いのかは個別の企業ごとに見なくては判断ができない」というのがプロ投資家でもある機関投資家の捉え方です。

個別企業の利益の成長性などを重視して、PERの水準と利益成長率を勘案して「PEGレシオ」も使用します。

また、利益予想なども活用してDCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)などを利用して目標株価を求めた後の結果としてのPERをとらえる人もいます。

一般的には個別銘柄のPERが」株式市場全体のPERよりも高いか低いかというのは目安になります。

日本の株式市場全体のPERは日本経済新聞(日経新聞)などに記載されていますから、全体の水準を知るにはそうしたデータを参考するのが良いでしょう。

たとえば、2018年7月21日の日経新聞[土曜版]には、東証1部全銘柄のPERは15.05倍としてあります。ざっくり15倍です。

3.2 PERの15倍は高いのか、安いのか

PERで15倍を上回れば割高で、下回れば割安なのでしょうか。

株式投資の入門書などには「PERで20倍や30倍以上の株には手を出すな」等という趣旨の内容が書かれていることもあります。

ただし、これは一概にそうするのが正しいとも言い切れません。

PERの水準が低い銘柄に投資をするという投資スタイル、たとえば「バリュー投資」等もあるのも事実で、そのスタイルを否定するつもりもありません。

しかし、単純なPERの水準だけで投資対象を絞ってしまうというのは、その中に非常に有望な銘柄が潜んでいるのだとしたら、極めてもったいない話です。

これから株式投資をはじめようとする株式投資家としては、様々な投資スタイルを知っておくというのもまた勉強となるでしょう。

4. PERを決める要素とは何か

PERを決める要素で大きなものは何でしょうか。

4.1 PERを決めるのは利益水準

一言でいえば、その企業の将来の利益の拡大可能性やその水準です。利益水準が拡大ペースが(たとえば、日本株全体に対して)大きいとみられるならば、PERは株式市場全体よりも高い水準になってもよいはずです。こうした銘柄は「成長株」や「グロース株」と呼ばれます。

個別企業の利益成長の余地などを考えずにして「PERが20倍だから高いから買うのはやめよう」といってしまうというのはおかしな話です。個別企業の将来の利益水準を考える必要があるわけです。

また、PERが高いのは成長企業だけではありません。業績が景気によって循環する銘柄の場合(シクリカル銘柄と呼びます)、利益が出ていないシーンでポジションを作っておかなければならないのですが、そうした状況では利益が出ていないためにPERは時には何十倍というように非常に高い水準にもなっていることがあります。

毎度毎度、PERで15倍とか、20倍で投資対象を探るスクリーニングで削ってしまっていては、そうした銘柄は投資対象には入ってきません。

ただ、こういうと「私は株初心者で証券アナリストではないので、将来利益などは予想できない」という人もいるのではないでしょうか。その場合には、証券アナリストのコンセンサスなどを利用し、将来の利益予想をもとにしたPERではかるということもできます。

最近ではネット証券のサービスが充実しており、IFISコンセンサスなどを各ネット証券の会員であれば無料で利用もできるようになっています。興味があれば活用してみてもよいでしょう。

4.2 PERを決める利益以外の要素とは

それ以外にもPERを決定するその他の要素があります。

それは将来利益(もしくはキャッシュフロー)に対する割引率がいくらかという点も重要です。金利水準や株式へのリスクを求める水準、つまり相場環境によってもPERの水準自体が変化します。

これは個別企業というよりも株式市場全体の話です。ただ、株初心者にここまで意識をしろというのは難しいでしょうから、やはり個別企業の将来の利益水準によりフォーカスをするのが良いでしょう。

5. 株初心者にも簡単にできるPERの使い方

「証券アナリストの予想値などあてにできない」という人もいるのではないでしょうか。確かにアナリストも人の子。すべてを正確に見通すことなどできません。であれば、どうすればよいのでしょうか。

一つの方法としては、それぞれの企業の過去のPERの動向を振り返ることです。過去10年くらいの期間で各年度の高値と安値を知り、実績値のEPSで割った過去のPER推移を知るのです。こうすることで、その企業PERがどういった水準で推移してきたのかが分かります。

過去が未来を必ずしも言い当てるわけではなりませんが、歴史がある企業であればあるほど、多くの投資家も過去を見ていることになります。手練れの機関投資家は「この銘柄はPERで何倍は株式市場が高いと考えるであろう」という目線を持っているものです。

6. まとめにかえて

PERは株初心者であればぜひ知っておくべき株価評価の重要な指標となります。簡単な割り算で知る子tができるのでぜひ自分のものにしておきたいところです。また、実践的な使い方もそれほど難しくはありません。ここでもお話した「過去のPERの実績を把握する」というのは株初心者でも簡単に知ることができますので、そうした目線を備えておくのに越したことはありません。

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