信用取引では、レバレッジ効果で自己資金の約3倍までの取引が可能になる

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「信用取引」とは証券会社から資金や株式を借りて売買する取引

さて、今まで皆さんが行ってきた株式投資は、自己資金の範囲内での取引でした。そして、その売買取引は、決済期日(約定日を含めて4日後)に実物(株式)と代金の受け渡しをすることによって決済するものであり、それを「現物取引」と言います。くどいようですが、今まで皆さんが行ってきた株式投資は全て「現物取引」です。他方、今回のテーマである「信用取引」とは、(皆さんが)証券会社から資金(お金)や株式を借りて売買する取引です。株式を売り買いするという意味では同じですが、この2つの取引には大変大きな違いがあります。信用取引を始めてみようと思っている中級者の方も、まずはその違いをしっかりと学習しておきましょう。

委託保証金という「担保」を差し出す必要がある

現物取引と信用取引の主な違いを一覧表にしました。一番の違いは、やはり、信用取引は証券会社から資金や株式を借りて売買することが可能なことです。これにより、資金効率が大きくアップし、皆さんの自己資金の約3倍までの取引が可能になります。こう聞いて、“証券会社って親切で優しいんだなぁ”と感激している貴方!残念ながら、世の中そんなに甘くはありません。証券会社から資金や株式を借りて信用取引を行う際、委託保証金と呼ばれる「担保」を差し出す必要があります。手ぶら(自己資金なし)で株式投資はさせてもらえません。

現物取引 信用取引
買付代金(注1) 全額が必要 不要(証券会社から借りる)
保証金 不要 必要(約定代金の30%)
期限(注2) なし(無期限) 6か月
配当金(注2) 受け取りのみ 支払う場合も
株主優待 あり なし

(注1)「売り」から入る場合の売却株式も同様
(注2)制度信用取引の場合

「担保」とはどういうものなのか?

ここで言う「担保」とは、平たく言うと、(証券会社が)資金や株式を貸す代わりに(皆さんから)預かる物を指します。今現在はあまり見られなくなりましたが、少し昔までは、バブル経済期の借金返済で困り果てた人が、自分のクルマ、宝石、不動産の権利登記書などを担保として、銀行やサラ金からお金を借りて、一時的にその場を凌ぐことがよくありました。また、昔流行った任侠映画では、自分の女房(奥さん)を担保に入れて借金をして、それを博打に注ぎ込む恐ろしいシーンも頻繁にありました。信用取引に対して少なからず暗いイメージ、危険なイメージがあるのは、こうした「担保」という言葉が一因かもしれません。担保はあくまでも、一時的に預けておくことで、売却を意味するものではないことが重要です。

約定代金の30%を委託保証金として差し出す必要あり

話がそれましたが、信用取引の際に証券会社へ差し出す担保(委託保証金)は、約定代金の30%が必要になります。例えば、信用取引で銘柄Aを500万円買い付ける時、その30%に該当する150万円の委託保証金を差し出さないといけないのです。これは逆に言うと、自己資金150万円で500万円の買付取引が可能ということを意味します。最初に説明した“自己資金の約3倍までの取引が可能になる”とは、このことを指しています。因みに、これを「レバレッジ効果」と呼びます。また、追々説明していきますが、この委託保証金は、証券会社から株式を借りて「売り」から入る場合も全く同様に必要となります。

レバレッジ効果が信用取引の最大の特徴

この委託保証金を差し出して、そのレバレッジ効果を活用する取引こそが「信用取引」なのです。皆さんが今まで行ってきた現物取引では、こうした制度は全くありませんでした。実は、信用取引では、他にも現物取引との違いが多くあります。その中で重要になるのが、決済方法(期限含む)でしょう。これは、次回に詳しく説明します。

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