IPO(新規公開株)に強いネット証券会社を徹底比較

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通常の株式投資(上場株式の投資)で勝率6割をキープできる方がいるとすれば、それはすごいことです。既に投資で大成功をおさめておられるか、これから大成功をおさめられることでしょう。

ところが、IPO株投資では勝率が7割を超える年が珍しくありません。実際、2016年1-6月のIPO案件40件の内、初値(上場して最初に付いた株価)が公募価格(上場前に投資家が購入した株価)を上回ったのが31件、勝率にして78%となっています。また、最も成功したケースでは、初値が公募価格の4.3倍に達したものもありました。

IPO株投資の勝率はその時々の市場環境に影響を受けますが、リーマンショック直後などの例外を除けば、高い勝率を示してきました。それ故、IPO株の人気は極めて高く、大半の案件で抽選になります。

「どのIPO株を買うか」を考えることは勿論大事なのですが、そもそも抽選に当たらないと手に入らないのがIPO株なのです。ここでは、IPO株を手に入れる鍵となる証券会社との付き合い方を解説します。

目次

1. IPO株狙いの方はできるだけ多くの証券口座を作っておこう

IPO株を手に入れるためには、とにかく何度もブックビルディングに参加することが大事です。

ブックビルディングに参加できるのは、証券会社に口座を開設した人だけなので、できるだけ多くの証券会社で証券口座を作っておくことが大事です。

一部の大手証券会社では、口座管理料を取られることがありますが、ネット証券に関しては口座開設・口座管理ともに全て無料なので、タダでチャンスだけ大きくすることができます。

とは言うものの、10社以上の証券会社で口座開設するのは大変だと感じられる方も多いでしょう。その場合は、次の基準で絞り込んでいきましょう。

2. IPO株入手に向けた証券会社選び

IPO株目当てで証券会社を選ぶ場合、見るべきポイントは大きく3つです。

ポイント1:IPO株取扱実績

1つ目は、IPO株の取扱実績です。多い方が高評価となります。なぜなら、これから上場しようとする企業がどの証券会社にIPO株の販売を頼むかを検討する上で、過去のIPO取扱実績が大きくものを言うためです。実績豊富な証券会社には、今後も多くのIPO案件が流れ込んでくることが期待されますから、個人投資家のみなさんがIPO株を入手できる確率も高くなります。

ポイント2:ライバル口座の少なさ

2つ目は、ライバルの少なさです。IPO株は大変人気があるため、抽選になります。口座数が多い証券会社では、それだけ多くのライバルが抽選に参加することを意味します。

ポイント3:抽選方法

3つ目は、IPO株の抽選方法です。下表の「完全平等抽選」は、システムによる1人1票型の抽選です。最も平等といえるでしょう。「完全抽選」もシステムによる抽選ですが、申込口数ベースです。豊富な資金を背景に、たくさん申し込むことが出来るお金持ちが優遇される仕組みといえるでしょう。

なお、「店頭配分」というのは、いわゆる証券会社のお得意様(取引実績の多い投資家等)に配分されるものなので、ネット抽選の対象にはなりません。

下の表では、各証券会社について3つのポイントを軸に比較しています。証券会社名をクリックすると、証券会社の公式ページを見ることも、無料での口座開設もできます。

【IPO株取得のチャンスが多い証券会社は?】

証券会社名 取扱数(2017年) ライバル口座数 IPO抽選方法 総合評価
SBI証券 85 356万 70% 完全抽選(資金)
30% IPOチャレンジP
*店頭配分あり
SMBC日興証券 74 187万 10% 完全平等抽選
90% 店頭配分
マネックス証券 49 164万 100% 完全平等抽選
au カブコム証券 28 100万 一定% 完全平等抽選
松井証券 14 106万 70% 完全平等抽選
楽天証券 7 204万 100% 完全抽選
(資金力が影響)
岡三オンライン証券 24 12万 100% 完全抽選
(取引実績が影響)
GMOクリック証券 0 28万 100% 完全平等抽選

注:ライバル口座数は2016年3月期末。SMBC日興証券については、日興イージートレードの口座数を記載

3. IPO株入手に向けて、まず口座開設しておきたい3社

さて、3つのポイントを考慮して、まず口座開設しておきたい証券会社を選んでいきましょう。

SBI証券

IPO取扱件数がNo.1です。ライバル口座数も356万(2016年3月末時点)と多いですが、そもそものチャンスの数が多いため、IPO投資家には欠かせない証券会社です。

店頭配分を除いたIPO株の内、70%は完全抽選の対象となります。これは、申込数に比例して当選確率が高くなるため、資金力がある人が有利です。

SBI証券がユニークなのは、残り30%を「IPOチャレンジポイント」に基づく、独自のIPO当選優遇システムをもっていることです。IPOチャレンジポイントとは、IPO株の抽選に落選する毎にもらえるポイントです。何度も抽選に応募しているうちにIPOチャレンジポイントが貯まり、資金力がない人でもIPO株を入手できる仕組みです。根気強く取り組む必要はありますが、心遣いが嬉しい制度です。

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SMBC日興証券

SMBC日興証券はSBI証券に次いでIPO取扱件数が多い証券会社です。大手証券会社の一角ですので、IPOの主幹事を務めることも多いのが特徴です。

SMBC日興証券の場合、店頭配分が90%で完全平等抽選は10%に過ぎないのですが、主幹事案件をはじめとして、引受てる株数が多いこケースもあり、IPO投資家には欠かせない証券会社です。

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マネックス証券

マネックス証券は、SBI証券やSMBC日興証券に比べると、IPO株取扱件数は少ないのですが、なんといっても100%完全平等抽選になっていることが魅力です。つまり、株初心者の方、これまでマネックス証券で取引実績が無い方でも、平等にIPO株入手のチャンスがあるということです。

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4. 参考資料

【参考:証券会社毎のIPO取扱い件数比較表】

取扱い証券会社名 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年
SBI証券 85 76 82 64 44 37
SMBC日興証券 74 72 80 60 43 28
マネックス証券 49 46 52 38 34 14
au カブコム証券 28 20 18 21 16 26
松井証券 14 11 16 5 2 11
楽天証券 7 8 10 2 2 6
岡三オンライン証券 24 6 10 11 1
GMOクリック証券 0 1 1 2 0 0
ライブスター証券 7 0 0 0 0 0

注:2018/5/3時点

【参考:証券会社ごとのネット取引におけるIPO株分配方針比較表】

SBI証券 IPO(新規上場)/PO(公募・売出)の抽選・配分に外れた回数に応じて加算する「IPOチャレンジポイント」等も用意。IPO申し込み時にIPOチャレンジポイントをご使用することで、IPOが当選しやすくなる。
SMBC日興証券 オンライントレード(日興イージートレード) のIPO(新規上場)/PO(公募・売出)は全て抽選。IPO銘柄は、SMBC日興証券が一般投資家のお客様に販売する数量の10%を目処にオンライントレードに配分。
マネックス証券 IPO(新規上場)はコンピューターで無作為に抽選を実施。
この過程はシステム化されており、人間の恣意が途中で関与することはない。
au カブコム証券 配分株数の一定割合を公正性と機密性を確保したシステム抽選により当落選者及び購入株数を決定。
松井証券 IPO(新規上場)については。松井証券割当数量の70%以上を抽選により配分。購入時の手数料は無料。
楽天証券 抽選を原則とするが、取引実績に応じて申込みの方をゴールド、シルバー、レギュラーに分類し各カテゴリーに当選率を傾斜配分。
岡三オンライン証券 N/A
GMOクリック証券 GMOクリック証券では、コンピュータを用いて乱数(無秩序にしかも出現の確率が同じになるような数字の列)を生成し、IPO株(新規上場)購入申込者に対して割り当てる。この割り当てた乱数を大きい順に並び替え、上から順に当選者を決定します。この抽選はすべてシステムにおいて行うため、人為的な作業が入ることは無い。
ライブスター証券 N/A

注:2015/10/7時点

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