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証券会社はたくさんある一方で、はた目にはその違いが判らず、証券会社の選び方で悩んでおられる方も多いことでしょう。実際、日本には250を超える証券会社があるようです(2015年9月現在)。
でも全く心配はいりません。あなたのニーズをきちんと整理すれば、どの証券会社で口座を開設するかは実は簡単なのです。
これから資産運用を始めたい(初心者) | |
IPO株投資に挑戦したい | |
外国株投資に挑戦したい | |
デイトレードに挑戦したい | |
情報収集に便利な証券会社を選びたい |
目次
1 証券会社選びはニーズで決まる
証券会社選びで一番大切なのは、あなたのニーズを明確にすることです。その際、以下の順に整理をすると、スムーズに選べます。
1. 大手証券とネット証券のどちらで取引したいかを考える
2. 取引したい金融商品やほしい情報をもとに証券会社を選ぶ
証券会社選びとはいっても、必ずしも1社に絞り込む必要もありません。大半の個人投資家は3社程度の証券会社をニーズに応じて使い分けているのが実態ですから、必ずしも証券会社を1社に絞り込む必要はなく、あなたのニーズに合わせて組み合わせることを考えるのがよいと思います。ちなみに、大和証券のようなごく一部の大手証券を除けば、口座開設・維持管理はすべて無料です。
それでは、順を追って見ていきましょう。
2 大手証券で取引をする場合は優秀な営業担当者にめぐり会う確率アップを目指そう
大手証券(野村証券、大和証券、SMBC日興証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券、みずほ証券など)で取引するメリットは、大きく3つあると思います。特に、PCやスマホの操作に自信がない方にとっては、大手証券が最も有力な選択肢になるでしょう。
1. 営業担当者のアドバイスを受けながら取引ができる
2. 取引頻度や預入資産の残高次第ではIPO(新規公開)株の配分が受けられる可能性がある(正確な基準や方針は分かりません)
3. PCやスマホを使えなくても営業担当者が注文も代行してくれる
大手証券を使う際の留意点は大きく2点です。
1つは、相場観に優れた研究熱心な営業担当者に当たるか否か、運次第とも言える点です。そのため、大手証券を使う方は最初から1社に絞り込むのではなく、ご自宅の近所に支店のある複数の大手証券に口座を開設して、相性の良い営業担当者を選ぶのが得策と思います。
2つ目は、場合によってはネット証券の数十倍にもなる、売買手数料の高さです。下表は、主な大手証券とネット証券で日本株を50万円購入した時の手数料を比較したものです。大手証券にも営業担当者がアドバイスをするコース(下表では「コンサル」の欄に○がついているもの)、電話取引のコース、ネット取引のコースがあるのですが、営業担当者が付くコースの手数料は最も高いことがお分かりいただけると思います。
主な大手証券・ネット証券で日本株を50万円購入した時の手数料比較(単位:円、税抜)
証券会社名(プラン名) | コンサル | 対面/電話/ネット | 手数料(税抜) |
---|---|---|---|
野村証券(本・支店:お店) | 6,500 | ||
大和証券(コンサルティングコース:お店) | 5,750 | ||
SMBC日興証券(総合コース:お店) | 5,750 | ||
SMBC日興証券(総合コース:電話) | 4,888 | ||
SMBC日興証券(ダイレクトコース:電話) | 4,888 | ||
大和証券(コンサルティングコース:ネット) | 4,309 | ||
野村証券(ネット&コール:電話) | 4,095 | ||
大和証券(ダイレクトコース:電話) | 4,025 | ||
SMBC日興証券(総合コース:ネット) | 4,025 | ||
大和証券(ダイレクトコース:ネット) | 1,725 | ||
野村証券(ネット&コール:ネット) | 477 | ||
マネックス証券(ネット) | 450 | ||
SMBC日興証券(ダイレクトコース:ネット) | 400 | ||
岡三オンライン証券(ネット) | 350 | ||
楽天証券(ネット) | 250 | ||
SBI証券(ネット) | 250 | ||
au カブコム証券(ネット) | 250 | ||
GMOクリック証券(ネット) | 241 | ||
ライブスター証券(ネット) | 180 |
注:取引毎の手数料を記載、各種割引・特典は考慮せず
注:2018年1月5日時点
3 ネット証券で取引をする場合は具体的なニーズをもとに組み合わせを考えよう
大手証券の場合は、良い営業担当者を見つけることを最重要視しましたが、ネット証券の場合、営業担当者はいません。どんな投資をしたいか、もう少し具体的なニーズをもとに証券会社選びを進めましょう。
3.1 これから資産運用を始めたい(初心者)
資産運用初心者の方に適しているのは、「少額投資での手数料がそこそこ安く、情報や商品ラインナップが充実している証券会社」です。
資産運用に限らず、初心者とは、自分の適性やニーズをまだ十分に分かっていない状態です。また、資産運用においては初期は頻繁な売買は避けてじっくりと知識をつけながら経験を積むのが定石です。それ故に、手数料は「そこそこ安」ければ十分です。一方、勉強をする材料(投資情報)は重要ですし、あなたが何に興味を持つかがまだ分からない状態ですから、商品ラインナップも重要です。特に、プロに運用をお任せできる投資信託は初心者にとっては有力な選択肢となります。
ネット証券の手数料はどこも十分に安い
以下の図は、日本株を50万円分購入した際の手数料(税抜)をグラフ化したものです。ネット証券各社の手数料にも若干の差はあるものの、大手証券と比べると圧倒的に安く、頻繁な売買を行わない初心者にとっては、いずれも合格点と言えそうです。
投資情報や商品ラインナップの充実度で絞り込むと、SBI証券、楽天証券、マネックス証券が候補になる
ネット証券の中で、投資信託などの商品ラインナップが充実しているネット証券としてSBI証券と楽天証券を、投資情報が充実しているネット証券として、楽天証券とマネックス証券を挙げておきたいと思います。これら3社は口座数でみても上位3社となっており、幅広い層の投資家から支持を集めていることがうかがえます。
SBI証券(口座数No.1:商品ラインナップが充実)
楽天証券(口座数No.2:商品ラインナップと投資情報が充実)
マネックス証券(口座数No.3:投資情報充実。特に無料オンラインセミナーの充実度は突出)
3.2 IPO株(新規公開株)投資に挑戦したい
IPO株(新規公開株)投資に挑戦したい方は、「過去のIPO取扱い実績が豊富なネット証券」を選ぶのが良いと思います。というのも、株式を新規公開しようとする企業は、IPO株の引受・販売の経験が豊富なネット証券にお願いするのが安全・安心だと感じることから、過去にIPO取扱実績が豊富なネット証券には将来にわたってIPO案件が集まりやすい構造があるからです。
IPO株はその勝率の高さゆえに大変人気です。手に入れるためには、何度もブックビルディングに参加することが大事ですから、以下の4社は最低限として、できるだけ多くの証券口座を作っておくのが第一歩になります。
■IPO実績が豊富なネット証券■
SBI証券(2017年のIPO取扱実績85件)
SMBC日興証券(2017年のIPO取扱実績74件)
マネックス証券(2017年のIPO取扱実績49件)
au カブコム証券(2017年のIPO取扱実績28件)
3.3 外国株投資に挑戦したい
日本株はどのネット証券でも売買でき、売買手数料にもそこまで大きな差はありませんが、外国株の場合はかなり事情が異なります。そもそも外国株の取り扱いがない、米国株はあるけれど中国株はない、外国株を取り扱ってはいるが銘柄数が少ない、あるいはネット証券ごとに手数料が大幅に違うといった事情があります。そのため、外国株の投資を前提にする場合、投資対象となる国・地域によって選ぶべき証券会社は自ずと絞り込まれてきます。
米国株を中心に考えている方はマネックス証券一択でしょう。米国株の取扱い銘柄数が最も多く、手数料も最も安いためです。中国株中心の人はマネックス証券とSBI証券が候補です。それ以外の、アジアを中心とする新興国株に興味がある方にとっては、SBI証券と楽天証券が魅力的でしょう。
■外国株の取り扱いが幅広いネット証券■
マネックス証券(米国株の取扱銘柄数がダントツに多く、手数料も最安。中国株も最多)
SBI証券(米国、中国、その他新興国を幅広く取り扱い)
楽天証券(米国、中国、その他新興国を取り扱い)
3.4 デイトレードに挑戦したい
取引頻度が高いデイトレードにおいては、株の売買手数料の安さが極めて重要です。そのため、GMOクリック証券とライブスター証券は見ておきたいところです。さらに、信用取引を併用する方は、松井証券に注目です。松井証券では、「一日信用取引」という、返済期限が当日中のデイトレード専用の信用取引のサービスを提供しており、なんと売買手数料は無料なのです(金利は0-2.0%かかります)。
1日当たりの取引額に対する手数料(税抜)比較 – 1日に何度も売買する方向け
証券会社名 | 10万円 | 50万円 | 100万円 | 300万円 |
---|---|---|---|---|
GMOクリック証券 | 213円 | 399円 | 797円 | 1,538円 |
ライブスター証券 | 400円 | 400円 | 600円 | 1,400円 |
SBI証券 | 0円 | 429円 | 762円 | 1,562円 |
楽天証券 | 0円 | 429円 | 858円 | 3,000円 |
松井証券 | 0円 | 500円 | 1,000円 | 3,000円 |
岡三オンライン証券 | 0円 | 500円 | 800円 | 1,800円 |
マネックス証券 | 2,500円 | 2,500円 | 2,500円 | 2,500円 |
au カブコム証券 | – | – | – | – |
SMBC日興証券 | – | – | – | – |
注:2018年1月5日現在
■デイトレード向きのネット証券■
GMOクリック証券(日本株売買手数料が安い)
ライブスター証券(日本株売買手数料が安い)
松井証券(デイトレード専用の信用取引「一日信用取引」の売買手数料が無料)
3.5 情報収集に便利な証券会社を選びたい
投資情報やオンラインセミナーが充実したネット証券を選ぶのがよいでしょう。日本最大級のビジネスデーターベースである日経テレコン21(楽天証券版)が無料で使える楽天証券は押さえておきたいところです。日本経済新聞、日経産業新聞など多くの記事を無料で読むことができます。また、マネックス証券は無料オンラインセミナーの充実度が群を抜いています。
■情報収集に適したネット証券■
楽天証券(ネット証券で唯一「日経テレコン21」が無料で使える)
マネックス証券(無料オンラインセミナーの充実度が群を抜く)
4 まとめ
以上、証券会社を簡単かつ効果的に選ぶ方法をご紹介しました。あなたの証券会社選びは進みそうでしょうか? 大和証券のような例外はありますが、基本的に証券会社の口座開設・管理は無料です。大手証券については、優秀な営業担当者とめぐり会う確率を上げるため、ご自宅の近くに支店がある証券会社に複数口座開設をすること、ネット証券については、下表を参考に、ご自身のニーズに合わせて組み合わせることをおすすめします。