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株式市場って何?株初心者の素朴な疑問
新聞やTVニュースでは、毎日のように「株式市場では~~」「今日の株式市場は~~」と報じられていますが、この「株式市場」って一体何なのでしょうか?「株式」が何なのかは、何となくわかりましたが(「株って何?どんな形なの?」、「株は値段が常に変わるもの」)、「市場」なんていう言葉が付いていると、難しく感じてしまうものです。ところで、みなさんの中に「市場(しじょう)なんて言われても…、市場(いちば)なら知っているけど」と考えた人もいるかもしれませんが、その感覚がまさしく重要なのです。
株式市場は、株を売り買いしたい人が集まって形成される
実は、この「株式市場」は、実際に存在しているのですが、目には見えないようなものなのです。まず、大勢の投資家たちが株を売買するところを「証券取引所」といいます。代表的な証券取引所が、東京証券取引所(=「東証」と略して呼ばれています)です。この「証券取引所」は、ちゃんと物理的に存在して、私たちの目に見えるものです。そして、この証券取引所には、「株を買いたい人」と「株を売りたい人」が集まって「市場」を形成します。この形成された市場全体を総称して「株式市場」と呼んでいます。と書いても、理解するのは、なかなか難しいかもしれません。まず、「証券取引所」の概念から説明します。
株初心者でも、「魚」を例にとって考えてみると簡単にわかる
そこで、毎日私たちの食卓に並ぶ「魚」を考えてみましょう。焼き魚、煮魚、刺身、揚げ物…私たちの食生活に魚は欠かすことができない食材です。そして、私たちはその魚を、スーパーマーケットや魚屋さん等で買ってきます。ただ、スーパーマーケットや魚屋さんは、自分たちが漁に出て魚を釣ってくる訳ではなく、「魚市場」と呼ばれる場所に行って仕入れてきています。魚市場には、たくさんのスーパーや魚屋さんが、店で売るための魚を仕入れに来ます(=買いにきます)が、一方では、大勢の漁師さんが釣ったたくさんの魚を、これまた多くの漁業協同組合という組織が代表して、魚市場に持ってきています。つまり、魚市場は、魚を買いたい人(スーパー、魚屋さん)と、魚を売りたい人(漁師さん=漁業協同組合)が集まって、ワイワイガヤガヤ騒ぎながら、魚の値段を決めて、売り買いをしています。この魚市場は本当にたくさん数がありますが、最も代表的な1つが、東京の築地魚市場です。
「魚市場=証券取引所」という考え方
実は、証券取引所は、この魚市場と同じ概念です。前の説明文で、「魚」を「株」に、「築地魚市場」を「東京証券取引所」へ、それぞれ置き換えてみて下さい。東京証券取引所は、株を買いたい人と株を売りたい人が集まって、ワイワイガヤガヤ騒ぎながら値段を決めて、株を売り買いしている“場所”なのです。そして、日本には、東京証券取引所以外にも、多くの証券取引所があります。名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所といった物理的に存在する証券取引所に加えて、JASDAQ、マザーズ等の仮想空間での証券取引所等です。そうした証券取引所全てで売り買いされる株の動きを総称して「株式市場」と言うのです。
株式市場には、株を売りたい人と株を買いたい人が集まっている
うーん、少し難しいなぁと感じる株初心者の方は、とりあえずは、『東京証券取引所=株式市場』と考えても差し支えありません。実は、実際にはそれに近いものなのですが…。とにかく、ここで重要なことは、「株式市場には、株を売りたい人と株を買いたい人が集まっている」ということなのです。株初心者の方はこれだけ覚えてくれれば、株式市場を大体理解したと考えていいでしょう。ちなみに、前の説明では「ワイワイガヤガヤ騒ぎながら」と書きましたが、現在は全てシステム処理されているので、実際は物凄く静かな場所になっています。
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