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大多数の人が最終的には「値上がり益」を目的としている
株式投資を行うことで、大切なお金を増やす可能性が生まれるということは幾度か説明しました。そして、お金を増やす手段のうち、最も大きく増やすことが可能になるのが、「値上がり益」というものです。少し極論すると、株式投資を行っている人の大多数が、最終的には、この「値上がり益」を目的にしていると言えるのです。さて、この「値上がり益」とは一体何のことでしょうか?ここで少し詳しく説明します。
株式(=経営への参加証明書)には値段が付いている
まず、この「値上がり益」とは、何が値上がりするのでしょうか?結論から言うと、「株式」が値上がりする時に発生するものです。「え?株式が値上がり?」と感じる方も少なくないと思います。でも、株式は値上がりすることがあるのです。ここで、また思い出して下さい(「株って何?どんな形なの?」)。「株式」とは何だったでしょうか?そうです、「株式」とは、あなたの大切なお金を企業へ投資した時にもらう「経営への参加証明書」でしたね。そして、この参加証明書には、値段が付いていて、しかも、その値段は毎日変化しています(「株は値段が常に変わるもの」)。思い出して頂きましたか?そして、最初の値段は、あなたが投資した金額そのものなのです。
あなたの持つ「経営への参加証明書」を欲しがっている人は多い
そうです、あなたが投資した時に得た「参加証明書(=株式)」の値段は、投資したお金の額よりも高くなることが多々あるのです。これは、あなたが持っている「参加証明書」に対して、「あなたが投資した金額より高い値段で買うから、私に譲って下さい」という人が現れることを意味しています。広い世の中には、あなたが持っている「参加証明書」を、欲しがっている人は意外に多くいるものなのです。多くの人が欲しがった時、あなたが大のお人好しでない限り、あなたが投資した金額(=買った金額)より安く譲るはずがありません。当然、あなたが投資した金額より高い値段で譲ることになります。この時、「値上がり益」が発生したと言えるのです。
値上がり益を手にすることは最大の醍醐味
そして、「値上がり益」の発生は、正しく、「お金が増えた」ということに他なりません。あなたが投資した(=購入した)参加証明書が、高く売れたということです。実は、これこそが、株式投資の最も大きな醍醐味と言えましょう。参加証明書(=株式)を譲る代わりに、この「値上がり益」を手にした時、あなたは株式投資で成功したと言っても過言ではありません。株式投資において、値上がり益を達成した時の喜びは、他に例えようがないくらい嬉しいものなのです。この喜びは、是非とも一度は経験して欲しいものです。
「値上がり益」には、達成までの時間と上昇率に大きな違いがある
ただ、その値上がり益に辿り着くまでの“時間”には、大きな違いがあります。短期間で辿り着く場合、或いは、数年単位の長期間で辿り着く場合等、本当に様々です。また、「値上がり」と言っても、10%値上がりなのか、20%値上がりなのか、はたまた、2倍に値上がりするのか、10倍に値上がりするのか、その“上昇率”にも大きな違いがあります。一口に「値上がり益」と言っても、本当に千差万別であることを是非、覚えておきましょう。
「値上がり益」が短期間で大きな上昇率となるのは極めて稀なケース
皆さんの中には、“短期間で大きな上昇率を得たい”と考える人が多いかもしれません。確かに、それは最も望ましいパターンなのですが、株式投資では、そういうケースは極めて稀だと言えましょう。むしろ、長い時間を掛けても、さほど大きな上昇率でないケースが多いのです。ここは、競馬や競輪などの公営ギャンブルと全く異なる点です。実は、「株式投資」という言葉には、あなたの大切なお金を「育てる」という意味が含まれているのです。ここで、今一度、株式投資はギャンブルとは全く異なることを、深く認識しないといけないでしょう。
値上がり益を実現することは、株式を手離すこと
株式投資の最大の醍醐味である「値上がり益」については、もう一つ重要なことがあります。それは、その値上がり益を確定(=達成)するためには、今、あなたが持っている参加証明書(=株式)を売る必要があるということです(これを実現益と言います)。会社にお金を投資した「証明書」を売る訳ですから、その時点で、その証明書は他人の物になります。当然ながら、あなたはその後、会社の経営には参加できません。株式を売ってしまったあなたは、その会社とは完全に無関係な人となるのです。従って、「値上がり益」を実現する際には、その時期や価格などを十分に考慮する必要があります。
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