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「買える株」と「買う株」は違う
さてさて、何の株を買うか決まりましたでしょうか?実は、そのスタートする際に、非常に重要なことを頭の片隅に置いてほしいのです。それは、「買える株」と「買う株」は違うということです。この章の結論である『「買える株」の中から「買う株」を選ぶ』ことが重要です。では、買える株とは何でしょうか?「買える株」があるということは、「買えない株」もあるのでしょうか?ここから少し、株式投資の実践に近くなりますが、説明していきます。
株初心者の方は、必ず少額投資から始めよう
結論から言うと、みなさんは全ての株を買う(=投資する)対象とすることができます。ただし、十分な投資資金があれば、という条件が付きます。株式はそれぞれの会社によって、値段が全然違います。数万円で買える株から、数百万円出さないと買えない株まで、本当にピンキリの世界なのです。何度も言うようですが、株式(=投資した会社の経営への参加証明書)の値段は毎日日々変わります。あなたは、今まさに株式投資をスタートしようとする初心者です。仮に、十分な投資資金があったとしても、最初から何百万円も投資するのは、非常に危険です。これは、リスクを取るとか取らないという問題ではなく、株式投資をスタートする時、つまり、最初に株を買う時は、「少額投資」から始めるのが基本なのです。
少額投資から始める理由は、マイホームを購入した時を思い出そう
なぜ少額投資から始めるかというと、株式投資にかかわる様々な動きに慣れる必要があるからです。わかりますか?これも例えを出して説明するのが難しいのですが、あなたが最初にマイホーム(住宅)を購入する時を想定してみて下さい。みなさんの中には、既にマイホームをお持ちの方も少なくないと思います。最初にマイホームを購入した時、どうしましたか?一般に、マイホーム(住宅)は最大の購入耐久消費財です。一昔前は“人生最大の買い物”なんて言われていましたが、マイホームを最初に買う時、多くの方が丹念にいろいろ調べたと察します。部屋の間取り、広さ、日当たり等は当然のこと、その他にも、交通の便、公園や図書館などの公共施設、周囲の環境、様々な点を入念に調べた結果、これにしよう!ということで購入するはずです。
マイホームは購入してから様々なトラブルが発生することが多い
ところが、いざ購入したマイホームに実際に住んでみると、「あれー、こんなはずではなかった」「そんなことまで気が付かなかった」という類のトラブルは、多かれ少なかれ発生するものです。思った以上に風通しが悪い、ゴキブリが頻繁に出現する、週末になると前の道の交通量が多くて騒がしい、日中はベランダに鳩が来て糞害に悩まされる、近所にカルト教団の信仰所があった、等々。また、住み始めた後になっても、隣に暴力団員が引っ越してきた、近くに高層マンションが建築されて日当たりがなくなった、等のような、事前に予知不能な問題が発生することは、全く珍しくありません。或いは、子供が大きくなったら思った以上に狭い、急に両親を呼んで2世帯住宅にする必要が発生した、等の状況変化も十分考えられます。
最初は安い中古住宅の購入から始めるのが基本
こうした諸問題のリスクを回避する方法は幾つかありますが、最善の策の1つは、最初は無理せずに様子を見るということです。具体的には、安い中古のマイホームを購入する等の手段があります。この場合、何か深刻な問題が発生して、もうそのマイホームに住めなくなった場合(住みたくなくなった場合)、あなたの被害は最小限で済むでしょう。売却すること等により、幾らかの資金を取り戻すことが可能です。そして、その経験を次のマイホーム購入時に活かしていくのです。このような経験をされた方もいるのではないでしょうか?もし、最初から豪邸を購入していたら、場合によっては取り返しのつかないことになります。少なくとも、あなたの“被害金額”は、安い中古住宅を購入した時よりは、格段に多額となります。重要なことは、大切なお金を投じるからこそ、「最初は様子を見る」ということです。じつは、この考え方、住宅に次ぐ高級耐久消費財であるクルマの購入にも当てはめることができます。
株式投資も、初心者の頃は少額投資で「様子を見る」ことが重要
株式投資も同じことが言えます。マイホーム購入と同じように、初心者の時は少額投資で始めて様子を見て下さい。実際に始めると、株価の変動という本来の要素以外にも、予想していなかった状況は十分に起こり得ます。特に、主流となったネット証券に口座を開設して取り引きする方は、自宅でのPC取扱い作業に慣れるまで時間を要することが考えられます。従って、株式投資を始めたばかりのあなたが買う株は、まずは少額資金で買える株に他ならないのです。
「少額投資で比較」では、小額投資をする際に有利な証券会社を紹介しています。また、「予算別」では、予算に応じて考えておくべきポイントをまとめていますので、参考にしてみてください。
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