2016年の株式市場は年明け以降大きく下げて始まり、乱高下をしています。こうした局面では次の上昇局面に備えて狙った銘柄をじっくり安く買う好機ですが、視点を変えて株主優待と配当を狙ってみてもいいでしょう。
2月は多くの小売企業の本決算にあたり、生活に密着した株主優待を狙うチャンスです。銘柄を選ぶ作業はとても楽しいですが、数多くの銘柄からお得なものを選ぶのは簡単ではありません。
そこでアナリストの立場から、20万円以下で投資でき、株主優待と配当にお得感のある銘柄の中で、当面の業績の不安が少ないものを5つ厳選してみました。
今回取り上げる銘柄で優待メリットを受けるには2016年2月24日までに株式を買っておく必要があります。この日から翌日の2月25日までは必ず株を保有してください。25日とそれ以降であればいつ売却をしても構いません。まだ証券会社に口座がない場合は、手続きに4~7営業日かかりますので、早めに口座開設をしてください。
それでは具体的に銘柄を見ていきましょう。なお、以下の配当は年間ではなく2月末に株主であることで次回受け取る金額だけを記載しています。
イオン(8267)
- 投資予算 約15万円
- 最低株数 100株
- 権利確定日 2016年2月24日
- 優待内容 6か月で100万円の買物金額に対して3%のキャッシュバック
- 優待利回り (A)月1万円半年買物の場合、1,800円のキャッシュバックで1.1%
- 一株配当 14円
- 配当利回り(B) 0.9%
- 総合利回り(A)+(B) 2.0%
個人投資家にもっともポピュラーな株主優待銘柄です。イオンの店舗で買い物をするほど、優待が厚くなるお得な制度です。
イオン北海道(7512)
- 投資予算 約5万円
- 最低株数 100株
- 権利確定日 2016年2月24日
- 優待内容 1,000円以上の買物につき1,000円ごとに1枚利用できる優待券100円×25枚。全国のイオングループの該当店舗で利用可。
- 優待利回り(A) 2,500円相当として4.7%
- 一株配当 10円
- 配当利回り(B) 1.8%
- 総合利回り(A)+(B) 6.6%
イオンの株主優待も魅力ですが、イオングループの株主優待も魅力的です。その中で特に、イオン北海道は少額投資で済むうえ、優待と配当を合わせると利回りが6.6%になります。
なお、優待券は全国18社が運営するイオン、マックスバリュ、スーパーセンター、まいばすけっと、ザ・ビッグなどの直営店舗でご利用できるので、北海道在住の方でなくてもメリットを受けられるのがポイントです。
プレナス(9945)
- 投資予算 約18万円
- 最低株数 100株
- 権利確定日 2016年2月24日
- 優待内容 買物優待券500円×5枚
- 優待利回り(A) 2,500円相当として1.3%
- 一株配当 30円
- 配当利回り(B) 1.6%
- 総合利回り(A)+(B) 3.0%
持ち帰り弁当「ほっともっと」、定食屋「やよい軒」、レストラン「MKレストラン」各店で商品を購入もしくは食事の際に利用できます。
パルコ(8251)
- 投資予算 約10万円
- 最低株数 100株
- 権利確定日 2016年2月24日
- 優待内容(1) 優待券1,000円相当×1枚。パルコ店舗で1,000円以上の買物につき1枚利用可。
- 優待内容(2) 4,000円相当(100円×40枚)の買物優待券。大丸、松坂屋で2,000円以上の買物につき2,000円毎に1枚利用可。
- 優待利回り(A) 4.9%
- 一株配当 10円
- 配当利回り(B) 0.9%
- 総合利回り(A)+(B) 5.9%
パルコだけでなく、大丸、松坂屋で買い物をする方には大変便利で総合利回りも高い優待です。
アダストリア(2685)
- 投資予算 約7万円
- 最低株数 10株(単元未満株取引)
- 権利確定日 2016年2月24日
- 優待内容 2,000円相当の商品引換券
- 優待利回り(A) 2.8%
- 一株配当 70円
- 配当利回り(B) 0.9%
- 総合利回り(A)+(B) 3.8%
「グローバルワーク」など多数のカジュアル衣料を展開するアダストリアの全国の店舗で利用可能です。
いかがでしたか。お気に入りの株主優待が見つかれば、投資を実行してみてください。
(注)記事中の利回りについては小数点以下四捨五入で計算