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バリュー株投資ってなんだ?
株式投資における「バリュー株投資」とは、一般には「割安」な状態に放置された株、つまり、本来あるべき水準を下回っている株を見つけ出し、これに投資することを指します。
前回の「株初心者・就活生のための成長企業の探し方と注意点」では、「成長株」の対極にあるのが「バリュー株」であるとお伝えしました。成長見通しが明確で人気化しやすい「成長株」に対して、派手さが少ないために「成長株」の影に隠れている会社の中から、有望なのに割安となっている会社を見つけ出すことが「バリュー株投資」といえます。就活でいえば、就職人気ランキングの上位企業ではなく、ランキングは低いが将来性がある会社を見つけ出す作業にも似ていると思います。
ネット証券のスクリーニング機能を活用してバリュー株を探す
バリュー株を見つけ出すためには、まずは、様々な投資尺度が、株式市場全体の平均値や同業他社と比べて割安であるか、あるいは、過去に遡ってみて、現在の株価水準が低位な水準にあるかを見つけ出す作業が必要です。このために、一番手っ取り早い方法は、ネット証券が提供している「スクリーニング」という機能を活用することです。
例えば、SBI証券では口座開設者に対して「スクリーニング」というツールを無料で提供しています。これを使えば、東証1部、東証2部、東証マザーズ等に上場している企業から、スタイル別(大型優良株、成長型、割安優良株、逆張り型、値上が追求型)に銘柄を選び出すことが可能です。また中級者以上の方は、ご自身で株価指標(PER、PBRなど)やテクニカル指標(年初来高値からの下落率)などを設定してランキングを作ることも可能です。
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ちなみに、バリュー株の絶対的な定義はありませんが、PERは業績動向によって大きく変化しますので、分析のプロである証券アナリストは、まずは低PBRの銘柄に着目します。
PBRが1倍以下、ROEが8%以上、自己資本比率が20%以上という条件で選ばれた銘柄であれば、バリュー株として検討する価値はあると考えます。
SBI証券のスクリーニング画面サンプル
バリュー株投資にあたって株初心者が注意するべきこと
上記のようなスクリーニングにより、高値から大幅に下落した銘柄や、PBRが1倍を大きく下回っている企業を見つけることは比較的容易ですが、銘柄選別はそれだけでは終わりません。そこで見つけた銘柄について、何故、株価はそこまで売られているのか?何故、PBRは解散価値である1倍を大きく下回っているか、等をじっくりと吟味することが大切です。
もちろん、プロのファンドマネージャーやアナリストではない皆さんにとっては、それなりに大変な作業になりましょう。しかし、身近な企業や馴染みのある企業であれば、理由は見つけられるかもしれませんので、是非チャレンジしてみましょう。
ただし、もし、いろいろ調べても理由がわからないのであれば、躊躇なく、そうした企業への投資はあきらめましょう。「わからないものには投資しない」という勇気や自分自身への規律を持つことは株式投資にはとても重要です。
一方、土地勘のある企業について、どうしてもここまで売られる理由が見当たらないということであれば、まずは少額から投資を開始してみることも一案です。無理せず、少しずつ、コツコツと、こうした経験を積み上げることが中級者、上級者になるための近道といえます。
2015年5月14日 23:40 公開
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