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50歳代はライフスタイルの違いが明確に
いよいよ50代は、みなさん各自のライフスタイルにおいて、違いが明確になる時期ではないでしょうか。例えば、会社勤めの方の中には、役員や上級管理職となって一層責任が重くなる方々、研究職や専門職など引き続き最前線で活躍される方々、関連会社などへ異動して新たな任務に就かれる方々、思い切って退職して独立される方々、等々様々だと思います。自営業の方も基本的には同じではないでしょうか。また、私生活では、子供も大きくなり、早ければ、子供が結婚してお孫さんに恵まれる方も少なくないはずです。家計の面から見れば、一部の方は既に住宅ローンの返済を完了していると思いますし、まだ返済中の方でも、完済の目処がついて少しホッとしているかと思われます。
第3コーナーを回って第4コーナーへ差し掛かる時期
こうして、ライフスタイルの違いが一層明確になる一方で、大部分の人に共通しているのが、退職後に迎える人生設計に、真正面から向き合わなければならないことでしょう。50代というのは、「人生」という大きなレースに例えると、間違いなく、第3コーナーを回って第4コーナーへ差し掛かる時期に該当します。最後の直線を走り終えて、笑顔でゴールするためには、この第3コーナーから第4コーナーへ差し掛かる時期に、最後の直線を走りきるエネルギーを十分に蓄えておく必要があります。
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もし、みなさんが第3コーナーを回った時点で、既にヘトヘトに疲れた状態だとしても、そこでレースを諦める訳にはいきません。みなさんを応援してくれている人々、みなさんをゴールで待っている人々は大勢います。何とか上手くエネルギーをコントロールして、第4コーナーを回っていく必要があります。
老後の生活に向けた資金をコントロールする
もちろん、ここで言う「エネルギー」とは、老後の生活に向けた「資金」であることに他なりません。20代、30代、40代と過ごしてきた中で、コツコツと老後の資金は貯まっているはずです。仮に、預貯金が全くないという方でも、例えば、自宅等の不動産を所有している、金融資産を保有している、等の「資産」があるのではないでしょうか。50代になると、これから先の老後人生における資金需要、及び、必要資金が見てきたと思われます。
株式投資を始めるのはまだまだ間に合う
「20代」と「30~40代」で説明してきたように、株式投資では早い年代から経験を積むことが重要です。なぜならば、株式投資で必要な様々なノウハウ、及び、いわゆる“肌感覚”を、徐々に身に付けることができるからです。それに比べると、50代から株式投資を始めるのは、決して早いとは言えませんし、遅れ気味であることは事実です。しかしながら、もう全く手遅れという状況ではありません。退職後の生活を有意義に過ごすためには、資金的な余裕は多過ぎるということはないのです。それに向けた施策の1つとして、今からでも、株式投資への関心を高めて頂きたいと思います。
50代から株式投資を始める際のアドバンテージ
「そんな今更、株式投資なんて…」と思われるかもしれませんが、50代の方にとって、株式投資を始める大きなアドバンテージもあります。それは、(若年層に比べて)投資資金に相応の余裕があることだけでなく、良い意味で、株式投資に対して“慎重なスタンス”で臨めることです。未だ将来設計図が十分描き切れていない若年世代では、“ひと儲けしよう”等の過度な積極スタンスを取るケースが少なくありません。そして、そうした過度な積極スタンスは、時として、大変な損失を計上することがあるのです。
50代の方々は、冬の登山で冷静に引き返すことができる
しかし、50代の方で、そのような過度な積極スタンスを取る例は稀です。なぜならば、この先に手にすることが出来る収入がどの程度なのかを、自然に理解しているからです。それ故、無理な投資を行う可能性が低くなります。冬の登山に例えれば、上りの途中で雪がチラホラ降ってきた時、“これは危険かもしれない”と、迷わず引き返す冷静さが備わっています。こういう時、“大丈夫、大丈夫”と登山を続けて遭難してしまうのは、多くの場合がやや自信過剰な若年層です。
まずは行動することが重要、ネットで簡単に検索できます
幸い、今の時代は、50代の方でも大きな不安なく、株式投資を始める環境が整っています。口座開設が簡単にできるネット証券などは、その代表的なものと言えましょう。御家族や友人に聞いてみるのもいいですが、“子供や女房に聞くのはちょっと恥ずかしいな…”と思ったら、株1の「株初心者」または「ネット証券を学ぶ」とを見てみましょう。前述したように、50代から始める のは決して早いとは言えないのです。迷わずに、まずは行動しましょう。
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