初めての株の選び方:身近な銘柄こそ宝の山

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「株式投資を始めてみよう」。こう思い立つ方はきっと多くいらっしゃるでしょう。ご自身が発掘し投資した会社(銘柄)が、配当や値上がり益を生んでくれることほど楽しいことはありません。しかも、株式投資を始めると自然と経済やビジネスに対する関心が高まり、仕事や資産運用全般に役立つ知識が備わっていきます。また、投資経験が蓄積されると株式投資がさらにうまくなり好循環が始まります。

しかし、いざ銘柄を選択するときに戸惑う方も多いのではないでしょうか。銘柄数が多すぎる、有望銘柄の情報が溢れている、会計や財務分析の知識が十分ではない、チャートの見方が分からない、株価の見方が分からない、投資のプロがひしめくなかでうまくできるのか不安だ――こうした悩みを抱えている方が多いと思います。

そこで、これから株式投資を始めようという個人投資家の方には、「身近な銘柄」から投資先を選ぶことをおすすめします。身近な銘柄をどう見つけるのか、どう投資につなげるのか、この部分が初めての方にはなかなかピンとこないかもしれません。そこで、ベテラン証券アナリストが身近な材料をどう料理するのか、具体例を交えてお伝えします。これを参考に、ぜひ納得できるお気に入りの投資先を見つけてください。

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しっかり学んでから実践するのもいいけれど、まずは株式投資がどのようなものか試してみたい――そんな方もいらっしゃるでしょう。そうした方におすすめなのが、フォリオのテーマ投資です。

【フォリオのテーマ投資の特徴】

  • 企業ではなく「テーマ」に投資:「ドローン」や「宇宙開発」といったテーマを選ぶことで、テーマに関連した複数の企業に投資できます。
  • 有望企業10社に分散投資:フォリオが選定した10社の有望企業に投資できるから、リスクを分散させながら効率的な資産運用ができる
  • 10万円から投資できる:各銘柄1株からの購入(単元未満株)で、10万円前後の投資でも10社への分散投資できる。しかも取引手数料は業界最低水準の0.5%(税抜)


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1 初めての株式投資は「身近な銘柄」から選ぼう

1.1 なぜ身近な銘柄から選ぶべきか

日本証券取引所グループに上場している会社(銘柄)の数は、約3,500社にもなります(2015年9月現在)。これだけの数がある中で、いわゆる有望銘柄・推奨銘柄などの情報もインターネットや新聞・雑誌・書籍、そして証券会社など、身の回りに溢れています。とても1人では消化できないほどの情報量です。

しかし考えてみてください。みなさんはこうした有望銘柄情報を誰よりも早く入手できていますか? みなさんの手元に情報が来る前にどれくらいの投資家がその情報を先に入手し、投資をすでにはじめているのか想像してみましょう。また、こうした情報の事後フォローはどうでしょう。有望銘柄情報に頼っていざ買ってはみたものの、その後いつ売ればいいのかサポートがない、そう感じたことはないでしょうか。

「自分は会計の知識がそれほどないし、企業や株価の味方もまだよく分からない。だから外部の情報に頼らざるを得ない」という反論もあるかもしれません。確かにこうした情報は銘柄を探すときに参考になります。それでも、その中から自分の身近にある会社を選んでいただきたいと考えます。

身近な会社(銘柄)に着目するメリットはたくさんあります。身近な会社ですから、自分自身でその企業の魅力を掘り下げて考えることができます。お店であれば店員とちょっと話してみるだけでも投資のヒントにつながるでしょう。そして身近にあるので、定期的にその会社のことや商品・サービスを点検できます。

こうして得た情報と知見は、外部に頼らない独自の貴重な投資判断の材料になります。株価が大幅に上がったり下がったりしたときに、買うべきかそれとも売るべきか、自信を持って判断ができるようになるのです。筆者は長く株式投資をしてきましたが、このアプローチが最も近道だと確信しています。

1.2 身近な銘柄選びの5ステップ

ステップ1 身近なお店や商品に着目しよう

まずは身近なところから探しましょう。気になる新製品、気になるお店、気になるサービス、よく利用するお店、定番で購入する製品などを考えてみてください。次にそれに関連する会社を調べましょう。どの会社がその製品・商品・サービスを提供しているのか確認します。

最後に、なぜその会社(商品、サービスなど)が気になるのか整理しましょう。価格でしょうか、品質でしょうか、接客でしょうか、利便性でしょうか。他社にはないどんなポイントがみなさんに響いているのか、自分の実感をベースに考えてみるのです。

ステップ2 会社の概要を掴む

気になる会社(銘柄)が見つかったら、会社の数字を見てみましょう。押さえておきたいのは、その会社の規模(売上高、従業員数、店舗数など)、儲かっているか(利益の額)、効率的に儲かっているか(売上高に対して利益が何%あるのか、株主資本に対して何%の利益が上がっているか)、借入は多くないかなどです。

このような会社の概要を掴むには、東洋経済新報社の会社四季報や日本経済新聞社の会社情報が大変便利です。数字に強い方は財務の数値をみてください。そうでない方は、解説文にしっかり目を通しましょう。そして儲かっていない会社、儲かっていない上に借入金が多い会社であれば、そこは回避し、別の会社を検討していきましょう。

会社四季報は年に4回発行され、書店で購入できます。また多くの証券会社は自社のウェブサイト上で、口座保有者に会社四季報を無料で閲覧できるサービスを行っています。情報収集については「3 アンテナを張って3か月以内に1銘柄を発掘しよう」でも詳しく説明していますので参考にしてみてください。

ステップ3 展望:この会社の利益は何倍になるか

このステップが一番大切です。注目した会社の、注目している商品やサービスが普及していったら、会社全体の売上高や利益の水準が大きく変わるのかどうか、大雑把でかまいませんからイメージしてみてください。

たとえば、新興の格安ピザチェーンがあるとします。近所にできたので食べてみたらおいしいとしましょう。その場合、そのピザ屋の数が増えるほど、その新興企業の業績は伸びていきます。5年後のピザ屋の数をイメージできればいいのです。それが現状の5倍になるなら、売上高・利益も5倍くらいになると考えて間違いはないでしょう。

一方、これが、既に牛丼やイタリアンや居酒屋を経営している大手の総合飲食チェーンの場合はどうでしょうか。少しぐらいピザ屋で成功しても企業全体に与えるインパクトは限定的になってしまいます。会社全体の売上高・利益はそれほど劇的に変わらないでしょう。

ここで大切なことは、大局観です。そして、もし会社全体の売上高・利益が2倍、3倍になる可能性のある会社(銘柄)に出会えたらしめたものです。次のステップに進みましょう。

ステップ4 株価をチェック

次に株価をチェックします。初めに、株価と最小取引単位(たとえば100株か1,000株か)を見て、最低投資金額を確認します。そして、株価が割高か割安かを見る指標を確認しましょう。ここでは最初に押さえておくべき指標として、PER(株価収益率)を説明します。

PERは、

(株価)÷(一株利益)

で計算します。その意味は、今の株価は今の年間の一株利益の何年分かです。株価は一株の値段を言います。ですからこれに対応する利益は一株あたりでなければなりません。

つまり、

(一株利益)=(その会社の当期純利益)÷(会社の発行済の株数)

になります。一株利益は英語でEPSと略されることが多いです。EPSとはEarnings Per Shareの頭文字をとったものです。

一株利益の計算、なんだか面倒ですよね。でも、Yahoo!ファイナンスや会社四季報には一株利益が記載されています。たとえば、Yahoo!ファイナンスでは個別銘柄ページの詳細情報の右下にある「参考指標」の中に「EPS(会社予想)」という数字があります。多くの会社はその年の一株利益がいくらになりそうか、会社予想として発表していますので、その数字が記載されています。なお、Yahoo!ファイナンスの同じ欄の2段上に「PER(会社予想)」という数字があります。これはそのときの株価を先ほど述べたEPS(会社予想)で割ったものです。割り算をしなくてもYahoo!ファイナンスで確認できるというわけです。

Yahoo!ファイナンスの「参考指標」の例

では、株価は一株利益の何倍(何年分)が適正でしょうか。市場環境によって適正水準は変わっていくことを前提にあえて言えば、15~20倍前後が市場平均並みだと考えてください。

ステップ5 投資判断

ステップ3で、その企業の利益が現状からどれくらい変化するのかイメージしましょうと言いました。たとえば、利益が2倍になるイメージがあるとしましょう。現在の株価が続くと仮定して、将来のPERはどうなるでしょうか。

(将来のPER)=(株価)÷(将来の一株利益)

将来の一株利益が現在の2倍になり、株価が現在と変わらなければ、将来PERは現在のPERの半分になりますね。分母が2倍になるため、割り算の結果は半分になるからです。たとえば、現在のPERが20倍と市場平均並みとしましょう。しかし3年後に利益が現在の2倍になる可能性があるなら、将来のPERは株価が変わらなければ10倍になります。これは市場平均である15~20倍より低いので、業績の伸びにあわせて株価は上昇していくと予想できます。投資してみたくなりますね。

慣れてきたら、その会社のPERの過去の推移や類似企業のPERを調べてみると参考になります。しかし、何より大切なことはその会社の利益が2倍になることに確信が持てそうかです。ですから、その会社の魅力や強みを深堀りしていくことがとても大切です。

2 アナリストと一緒に身近な銘柄を探す:ライフコーポレーション(8194)の実例

具体例を示しましょう。これは筆者が日頃の買い物から考えた銘柄選びのプロセスをご紹介します。

ステップ1 着眼

少し前、住まいの近所にライフコーポレーション(8194、以下ライフ)のお店ができました。それまでは少し離れた他の大手スーパーを利用していましたが、店舗が古く、価格も今一つ、わくわく感がありませんでした。また、生鮮品と加工食品が2フロアに分かれていて買い物がちょっと面倒です。そこにライフの大きい店ができたのです。そばには新築のマンションが建ち始め、小学生高学年くらいのお子さんを連れたファミリー層がぞくぞく入居しています。

それ以来、ライフのファンになりました。ワンフロアで買い回りが完了しますし、品揃えも豊富。しかも味気ないプライベートブランドばかりではなく、他のスーパーにはないようなちょっと変わった商品もあって、つい物珍しさに一品追加購入していまいます。お客さんも若い家族づれが多く、活気が感じられます。客数は多いのですが、レジ数も多く、行列して待たされることもあまりありません。すっきり買い物が済むので「また来よう」と思い、すぐに常連になりました。

ステップ2 会社の概要を掴む

そこで、ライフはどんな会社なのか少し調べてみました。ライフは近畿と首都圏を中心にした食品スーパーの大手ということです。250店ほどを運営していますから、オペレーションは確立しているのでしょう。売上高は約6,000億円、営業利益は100億円台、黒字基調です。自己資本比率(調達している金額のうち、自分の資金)は25%ということなので、借入はありますが利益はきちんと出していて会社四季報の記述を読んでも心配になりそうな言葉はありません。まずは、「悪い会社ではなさそうだ」と感じます。

ちなみにYahoo!ファイナンスや会社四季報を見ると、投資家は埼玉を中心に食品スーパーを展開するヤオコー(8279)と比較をしているようです。ちなみにヤオコーは140店ほどを運営し、売上高が約3,000億円で営業利益が110億円~130億円です。ヤオコーはライフの半分の売上高にもかかわらず、ライフより営業利益が出ている、いい会社だなと気づきます。

ステップ3 展望:この会社の利益は何倍になるか

さて話をライフに戻しましょう。ライフのホームページでお店の場所を見ると、わりと都心に近いところが多いと気づきました。この会社の注目ポイントは、魅力的なお店がどこまで増えるかです。本業の拡大余地を考えていますので、業績インパクトは大きいですよね。

そこでこうした場所で出店ができそうかを考えてみます。これは筆者個人の見解ですが、電車に乗って沿線を眺めていると、駅の近くに高層マンションや大規模再開発で多くのマンションが建っている場所、ここに建ったら住んでみたいと思う場所が都心の近くに結構あるように思います。長年の地価下落と高齢化による都心回帰の需要から、都心近くにおける大規模な住宅開発のニーズは構造的に高まっているように感じます。

ちなみにライフのホームページの企業情報やIR情報を見てみると、平成33年度までに、400店舗、売上高8,000億円、経常利益200億円を目指すとあります。現在が約250店舗、売上高約6,000億円、経常利益約100億円ですから、会社は利益を2倍にする明確な目標を持っていることが分かります。あの便利なお店が増える可能性に賭けてみようかと思いました。

ステップ4 株価をチェック

筆者が最初にライフに注目したときの株価は1,500円前後でした。この時の一株利益は約70円ですから、PERは1,500÷70=21倍くらいです。平均的な水準である15~20倍より少し高い水準です。

ステップ5 投資判断

では将来利益が2倍になったらPERはどうなるでしょう。株価を1,500円とすると10.5倍くらいですね。これは平均的な水準である15~20倍より低いので投資先候補になります。

平成33年度の利益というのはずいぶん将来の話だ、とおっしゃるかもしれません。確かにそうなのですが、株式市場は気の早いところがあり、いい銘柄だと気づく投資家が増えるにつれて、すぐに将来の利益が実現できるものとして株価がつくのです。

「利益が2倍になるなら、株価は1.5倍や2倍になっても不思議はないな」筆者はこう考えて投資対象としてリストアップしました。

ところで、その後株価はどうなったでしょうか。実はあっという間に4,000円まで上がっているのです。

3 アンテナを張って3か月以内に1銘柄を発掘しよう

1週間に30分だけ銘柄を考える時間をつくる

ライフの例で、実感がわいてきたでしょうか。少し難しく感じるかもしれませんが、まずはこのプロセスを、分かる範囲だけでかまいませんのでやってみてください。これは業績が伸びると“ピンとくる”銘柄に出会うまでしばらく継続してみましょう。

1週間に1度、30分で結構です。興味のある銘柄を調べ、考えましょう。経験的に言って、10銘柄調べると1銘柄は是非買いたいと思う銘柄に出会うものです。週1銘柄で結構です。2か月を超えると、どうしても買いたくなる銘柄に出会うと思います。習うより慣れろの精神でしばらく続けてみてください。

では次に、どんなアンテナを張っておけば良いのか、ご説明します。

身近な情報源はヒトにあり

まずは家族、親戚、職場などでどんな商品やサービスが支持を集めているのか、それとなくアンテナを張っておきましょう。もし気づきがあれば、それを利用している方に一声かけて理由を聞いてみましょう。

新聞・雑誌・マネー誌

冒頭でも触れましたが、株式投資のヒントになる情報は新聞・雑誌・マネー誌に溢れています。日頃目にしているものがあればぜひ継続してください。ただし、それはあくまでもヒントです。これからは、得た情報を身近な銘柄として消化するという新しい視点を持ってください。

仮にどれか1つ、ということであれば、日本経済新聞を継続して読むことをお勧めします。経済や企業に関する幅広い記事が掲載されていますので必ず役に立つはずです。

インターネットの活用 

●重宝するYahoo!ファイナンス:無料で情報が大変充実しています。特に、株価関連、ニュース関連、市場動向関連の情報が便利です。また無料で自由に注目銘柄を登録して株価を追うこともできます。とはいえ情報量も多いですから、必要に応じて活用してみてください。

●証券会社のインターネットサイトも必須:証券会社の推奨情報が参考になります。特にマネックス証券で読むことのできる外資系証券の銘柄レポートや独立系調査会社の銘柄レポートが参考になります。また、前述したように、会社四季報が口座保有者に解放されています。人気銘柄、スクリーニング、勉強会なども充実しています。口座開設費や口座維持費は(必要書類の準備費用を除き)原則かかりませんので、ぜひ活用してみてください。

参考:ネット証券会社の投資情報を徹底比較

参考:株初心者におすすめのネット証券3社

 

必ず目を通したい会社のホームページ

以上は、株式投資における銘柄探し、投資アイデア探しのための情報源でした。いったん銘柄が見えてきたら、ぜひその会社のホームページを見てください。特に「投資家情報」「IR」と名付けられたページには、経営者のメッセージ、さまざまな決算資料、決算説明会の資料などが並んでいます。特に初心者の方は、経営者のメッセージと個人投資家向けのページに目を通すことをお勧めします。

今もっとも注目度が高い!FOLIO(フォリオ)のテーマ投資をはじめてみるには

しっかり学んでから実践するのもいいけれど、まずは株式投資がどのようなものか試してみたい――そんな方もいらっしゃるでしょう。そうした方におすすめなのが、フォリオのテーマ投資です。

【フォリオのテーマ投資の特徴】

  • 企業ではなく「テーマ」に投資:「ドローン」や「宇宙開発」といったテーマを選ぶことで、テーマに関連した複数の企業に投資できます。
  • 有望企業10社に分散投資:フォリオが選定した10社の有望企業に投資できるから、リスクを分散させながら効率的な資産運用ができる
  • 10万円から投資できる:各銘柄1株からの購入(単元未満株)で、10万円前後の投資でも10社への分散投資できる。しかも取引手数料は業界最低水準の0.5%(税抜)


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4 まとめ

いかがでしたか。

投資上達の近道は「身近な銘柄」にあると思います。他人の意見や投資情報に踊らされることなく、自分で売り買いの判断ができるようになりましょう。そのためには、自分のアンテナを持ちましょう。自分が関心を持ち、たびたび接触することが可能な商品やサービスに着眼すると、その良さがわかりますし、繰り返し考えを深めることができます。そしてその商品やサービスが、その会社の利益を大きく増やしていくイメージができたらしめたものです。

初めのうちは難しく感じるかもしれませんが、10銘柄ぐらい分析してみると、ぜひ買いたいと思う銘柄に出会うはずです。自分で選んだ銘柄の株価が上がったら、これほどうれしいことはありません。

自分のアンテナで銘柄選びに成功し、プロをうならせる投資成果をあげてくださるよう願っています。

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