明日の株価を知る方法とは?予想に必要なコツを徹底解説

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株に投資している人やこれから投資しようとしている人が一番知りたいことは何か、と言えば「将来の株価がどうなるか」ではないでしょうか。実際、新聞や雑誌、インターネットなどいたるところに「株価予想」の情報があふれています。これだけたくさんの情報があると、どれが正しいのか、また信用できるのか、よくわからないという人も多いのではないでしょうか。

とはいいながらも、株価を予想するのは難しいことですが、株価の方向性を見抜くためのいくつかのコツがあります。そのコツを掴めば、自分なりに株価を予想することが出来ます。ここでは、株価予想に必要なコツについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1 株価予想はプロでも難しい

新聞などで、何人もの経験豊富で実績のあるエコノミストが今後の日経平均を予想している記事を見かけることがあるでしょう。面白いことに、プロ中のプロと言えるような人たちでも今後上がると考えている人、横ばいと考えている人、下がると考えている人と意見は分かれていることがほとんどです。また、予想値もバラバラなことが多く、一致していることはほとんどありません。

個別株の予想についても同様です。大手証券会社のアナリストの間でも売りと買いで意見が異なっていることも珍しくありません。大手メディアが運営する株価予想サイトなどを見てみると、豊富な投資経験や知識があり頻繁に予想している人でも、だいたい勝率は40%~50%台前半、60%を超える人はほとんどいないというのが実態です。

こういうと「なんだ、上がるか下がるか、確率は2分の1じゃないか」というツッコミも聞こえてきそうです。こうしてみると株価を予想すること自体、株のプロでもとても難しいということがわかります。

2 よく知られている株価予想の2つの方法

そうは言っても、プロの投資家は顧客に説明責任を求められるので、株式に投資する際には、納得してもらえるよう論理的なアプローチに基づいて株価を予想し、そのうえで投資を行っています。

ここでは、最もよく知られている株価予想の2つの方法についてご紹介します。個人投資家がこれを実際に行うのはデータの入手などの点でなかなか難しいと思いますが、考え方を知っておくだけでも投資の参考になるので、ぜひ知っておいてください。

2.1 ファンダメンタルズ分析で株価を予想する

ファンダメンタルズ分析は、その名の通り企業の「基礎的な」情報を用いて価値を評価する分析のことです。基礎的な情報とは、売上や利益などの収益に関する情報や資産、負債などの財務に関する情報を指します。これらのデータを用いて企業の本質的な価値を評価し、今の株価が割安か割高か、あるいは成長性が見込めるかを分析するのです。

この手法のベースには、「株価はいずれ本来あるべき価格に収束していく」という考え方があります。株価は毎日動くのが当たり前ですが、時間をかけてその企業の価値を反映した株価に収斂していくというものです。

株価をはかる代表的な指標としては、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などのバリュエーション(株価評価)手法が良く知られています。

また、DCF(ディスカウントキャッシュフロー)モデルと呼ばれるような、企業価値を算出し、ネット負債などを考慮した後に株主価値を算出し、株価を算出する方法などもあります。

2.2 テクニカルで株価を予想する

テクニカル分析は、過去の株価の推移から将来の株価を予想しようという分析です。株価の推移にはある程度傾向があり、その傾向をつかめれば将来の株価が予想出来る、という考え方です。

例えば、株価が上昇局面にあり今後も上昇が続きそうである、上昇局面が続いているがそろそろ下がりそうである、というように株価のトレンド(方向性)を予想して、それを基に株価を売買するというものです。チャート分析やコンピューターによる計算などがあります。

テクニカル分析で最も一般的なのはチャート上で用いる移動平均線による分析ですが、他にもDMI(方向性指数)、ボリンジャーバンド、モメンタム、RSI(相対性指数)などが知られています。

3 明日の株価を予想するのに必要なのは「理論」ではなく「群集心理」

このように、プロの投資家はさまざまな手法や豊富なデータを駆使して株価を予想していますが、それでも決して毎回のように株価予想が的中しているわけではありません。先ほども述べたように、一般的によく知られている理論に基づいて株価予想をしているにも関わらず、意見が異なったり予想が外れたりすることも珍しくないのです。それは、いったいなぜでしょうか。

それは、株価が必ずしも理論通りに動かないからです。こういうと当たり前に聞こえるかもしれませんが、株価はその株に対する需要と供給、つまりその時に買いたい人と売りたい人の数量で決まります。何かの要因で買いたい人が増えれば株価は上昇しますし、逆に売りたい人が増えれば株価が下落します。

例えば、その企業には何らマイナス要因はなくても同業他社の不祥事や業績悪化などで追従売りをされた結果下がってしまったり、業績好調のニュースなどによって買いが増えることでさらに買い注文が集中したりすることもあります。企業価値は何も変わらなくても、また株価の推移が安定したトレンド上にあったとしても、群集心理にはいとも簡単に覆されてしまうのです。

長期的には理論的な株主価値に近づいていくと思われますが、「明日の株価」ということであれば、群集心理は無視できません。ニュースなどを日頃から見ておかなくてはならないのは、こういった理由からなのです。

4 明日の株価を予想するのに欠かせないイベント

株価を予想するのは難しいとは言うものの、株価に与える影響が大きいイベントがいくつかあり、これらを活用すれば、条件がそろえば株価を予想するのは難しくないことがあります。このようなイベントの前後は株価が予想しやすくなるため、日頃からニュースなどで注意しておくとよいでしょう。以下でその代表的なものをご紹介します。

4.1 指標発表

経済に関する指標発表は、株式市場に大きなインパクトを与えることがあります。日々、景気の動向についてはなんとなく感覚で感じることはあっても、はっきりしたところはわかりませんし、人によって感じ方もさまざまです。しかし、数値として明確な形で発表されると、その数値と市場の認識を一致させるために、株価が動くことがあります。

4.1.1 株価に影響のある主なマクロ指標

ここでは、株価に影響があると考えられる代表的な指標についてあげてみましょう。

GDP

GDP(Gross Domestic Product)は、国内総生産とも言い、一定期間内で国内において生産されたモノやサービスなどの付加価値の総額を言います。GDPは、経済成長を表す数値であり、GDPが増加していれば経済も成長していると考えられるので、株価も上がることが予想されます。

GDPには、実際の数値である名目GDPと物価変動の影響を除いた実質GDPがありますが、経済成長率は実質GDP増加率で表すことが一般的なので、こちらを見た方がいいでしょう。GDPは毎年2、5、8、11月の四半期ごとに内閣府より公表されます。

ただし、注意点としては、GDPの数値自体は過去の経済活動の実態を発表したものであり、これ自体は株価の先行指標とはなりません。あくまでもバックミラーを見ているようなものという認識が必要でしょう。

景気動向指数

景気動向指数は、生産、雇用等、経済に重要かつ景気に敏感に反応する29項目の景気指標をもとに算出されます。景気動向指数には、コンポジット・インデックス(CI)とディフュージョン・インデックス(DI)があります。 CIは構成する指標の動きを合成することによって景気変動の大きさやテンポ(量感)を表すことを、またDIは構成する指標のうち、 改善している指標の割合を算出することによって景気の各経済部門への波及の度合い(波及度)を測定することを主な目的としています。

また、景気の現状を示す「一致指数」、数カ月先を示す「先行指数」、半年から一年程度景気に遅れて反応する「遅行指数」の三つがあります。好景気であれば株価も上昇するため、景気動向指数も株価全般の動きを予想する上では重要な指標です。景気動向指数は、毎月内閣府より公表されています。

失業率

失業率は、完全失業率とも言われ、労働力人口に占める完全失業者の割合で算出されます。国の雇用情勢を把握する重要な数値です。景気が低迷すれば雇用も悪化する傾向が強いため、失業率は景気のバロメータとも言えます。従って、失業率が低ければ株価が上がることが予想され、逆に高ければ株価が下がることが予想されます。失業率は総務省が実施している労働力調査で、毎月公表されています。

失業率自体も遅行指標という認識が必要です。失業率だけで将来の株価に対してのメッセージ性はあまりないと考えておくとよいでしょう。GDPと同様にバックミラーを確認している感覚が必要です。

有効求人倍率

有効求人倍率も完全失業率と並んで国の雇用情勢を把握する重要な数値であり、有効求職者数に対する有効求人数の割合を算出したものです。公共職業安定所で扱ったものが対象であり、1倍を上回ると労働市場が活況であるとされています。労働市場が活況であれば景気もよいと考えられるため、株価も上がることも予想されます。有効求人倍率は、毎月厚生労働省より公表されています。

日銀短観

日銀短観は、正式名称を「全国企業短期経済観測調査」といい、日本銀行が全国の約1万社の企業を対象に四半期ごとに実施している統計調査です。企業の自社の業況や経済環境の現状・先行きについての見通しや、売上高や収益、設備投資額といった事業計画の実績・予測値などの項目について調査しています。調査票の回収率が高く経営者の直近の考えが反映されやすいため、業況や経済環境の見通しなどは、株価に影響があると考えられており、株式市場からも注目されています。日銀短観は、4月、7月、10月、12月に発表されます。

4.2 決算発表

決算発表は、その企業を知る上では最も重要かつ詳細な情報源であり、株価に影響を与えることが一番多いイベントであると言ってもよいでしょう。売上や利益などの損益計算書の項目の増減はもちろんのこと、来期の決算予想も含まれており、今後の企業の業績を予想する上では非常に重要な情報です。

当期の決算が株式市場の予想(これを市場コンセンサスと呼ぶこともあります)を上回る業績だったり、来期以降の決算予想が対前期比でプラスであったり、また増配計画で株主還元にこれまで以上に積極的であったりすれば、株価も上昇することが予想されます。

決算情報は、有価証券報告書や決算短信などがありますが、最近はディスクロージャーに力を入れる傾向が強く、決算の説明資料などを図やグラフなどを用いて簡潔にわかりやすくまとめている企業も多く見られます。上場企業は、四半期ごとに決算が開示されますが、決算情報は発表されると短期間で株価に反映されることが多いため、現在投資している企業や興味のある企業は、発表日なども事前にチェックしておくとよいでしょう。

4.3 海外市場の動き

国内だけでなく、海外市場の動きが株価に影響を与えることもあります。

4.3.1 海外の株式市場

海外の主要な株価指数も株価に影響を与えることがあります。アメリカのNYダウやS&P500、NADAQ総合指数、ヨーロッパのFTSE100、中国の上海総合指数などは世界から注目されている株価指数です。

リーマンショックなどの過去の大暴落の例もあるように、これらの株価指数に大きな動きがあると、日本の株式市場にまで影響が波及することもあります。個別企業というよりも日経平均やTOPIXなど株式市場全体に影響を与えることが多いですが、海外市場とは時差があるため、ある程度予想することが可能です。

なお、これらの株価指数の変動した要因によっては、日本の株式市場が影響を受けない場合もあるので、単に上がったか下がったかを見るだけでなく、要因についても見ておくようにしましょう。

4.3.2 外国為替市場

為替レートも株価に影響を与える重要な指標です。特に、米ドル/円(USD/JPY)の動向は押さえておく必要があります。円高ドル安になると内需・輸入型産業には有利になり、ドル高円安になると外需・輸出型産業に有利になるという期待が働き、というように為替の変動によって株価が影響を受ける場合も少なくありません。

一般に、日本は外需・輸出型産業の割合が高いため、円高になると株安になる傾向があります。ただし、為替レートはあくまでも相対的なものであって、株価に与える影響は時と場合によって異なるので、安易に円安なので株価は上がるだろうという判断しないようにし、為替レートの変動要因についても注意しておくとよいでしょう。

4.4 地政学リスク

地政学リスクも株価に影響を与えるイベントです。

4.4.1 戦争

今の日本にいると戦争はあまり縁がないと感じられるかもしれません。しかし、最近では北朝鮮の動きによって戦争のリスクが高まってきています。戦争が起きた場合には、株価はどうなるのでしょうか。一見、戦争が起きると日経平均などの株価は暴落するのでは、と思われますが、意外なことに過去の歴史を見ると、2度の世界大戦時もそれほど株価は暴落しておらず、ほぼ通常時と変わらない推移をたどっていたというのは頭の片隅に入れておくとよいでしょう。

ただし、有事の直後には一度暴落していることが多いようです。湾岸戦争や世界同時多発テロなどの時も、回復は早かったものの短期間の暴落がありました。一方で、個別企業について見れば戦時に強い企業もあります。防衛関連銘柄などと言われる企業は需要が増えることが予想されるため、株価が上がる可能性があります。

4.4.2 天災

地震や台風などの大きな自然災害なども株価に影響を与えることがあります。東日本大震災や阪神淡路大震災の時には、株式市場全体に影響を与え、日経平均なども下落しました。ただし、戦争などのように有事の際には、直後に一気に下落するのではなく、被害の深刻さが判明するにつれて下がっています。

個別企業について言えば、工場などの設備が被災して稼働が停止したりすると、業績が下がることが予想されるため、株価も下がることが考えられます。一方で、ゼネコンなどのように復興銘柄と言われる企業は、再建などによる需要が増えるため、業績が上がることが予想されることもあります。

【コラム】選挙後に株価は上がるのか、下がるのか

大きな選挙があると、必ずその後の株価への影響が話題になります。2016年11月のアメリカの大統領選でトランプ氏が勝利した結果、NYダウが大幅に上昇したのは記憶に新しいところでしょう。

では、選挙によって株価は上がるのでしょうか。日本の株式市場では「選挙は買い」というアノマリーがあります。特に衆議院選の解散から選挙までのだいたい1ヶ月ぐらいは、株価が上昇すると言われています。アノマリーなので、理論的な説明は出来ませんが、過去の衆議院選挙を見ても選挙前1ヶ月は株価が上昇していることが多いようです。

一方で、選挙後は材料が出尽くした感があるのか、翌日から下落することが多くなっています。なお、2017年10月の衆議院選挙では、与党が大勝利をおさめましたが、これによって日経平均は上昇しました。アベノミクスの継続や政治の安定が好感を持たれたことが要因と考えられます。次回の衆議院選の時には情勢が変わっているかもしれませんが、アノマリーに流されず政策などを見て判断することが大事です。

5 個別銘柄の株価を予想するのに必要なこととは

先に、明日の株価を予想するのに必要なのは理論ではなく「群集心理」が大事だと述べました。長期的には株価は企業の本質的な価値に近づいていくと言われています。ここでは、個別銘柄の企業の本質に基づいた株価予想について、考えてみましょう。

5.1 企業業績を見る

決算発表の直後は、事前の決算情報や予想との違いなどによって株価が変動することもありますが、今日や明日という短期的な視点だけでなく、中長期的な視点で決算情報に目を通すことも大事です。

売上高や利益などの数値も重要ですが、自己資本比率が一定水準を満たしているか、資産や負債の状況、増減など財務に関する数値も確認しておきましょう。また、アニュアルレポートなどには、当期の決算の振り返りや要因分析などの他、中期計画や経営者の今後の見通しなどが書かれていることがあります。長期的な投資を考えるのであれば、こういった情報は企業を取り巻く環境や企業の経営の本質、今後の方向性や成長性など、中長期的な企業の姿を予想する上での重要な情報源であり、目を通しておきたいものです。

5.2 株価評価を見る

株価指標には一般的によく知られているものがいくつもありますが、その中の代表的な指標から今後の株価を予想することが出来ます。

5.2.1 PER

PERとは、『株価収益率』のことであり、株価が一株あたり利益の何倍かを表したものです。株価を一株あたり当期純利益(EPS)で割って算出しますが、一般的には、数値が高いほど割高、低いほど割安とされます。

割高だとされた場合、株価は今後下がることが予想され、割安だとされた場合、株価は上がることが予想されます。PERは、だいたい14倍~20倍を標準値とすることが多いようですが、株式市場全体のPERは景気によって変化するため、絶対的な数値基準はありません。

割安か割高かの判断は、PERの数値を同業他社やその会社の時系列で比較し、相対的に判断します。なお、株価予想の場合には予想EPSを用いるのが一般的です。

>>PER(株価収益率)とは?よく使われる株価指標を知っておこう

5.2.2 PBR

PBRとは、『株価純資産倍率』のことであり、株価を一株あたり純資産額(BPS)で割って算出しますが、一般的には、数値が高いほど割高で、低いほど割安と考えられています。PERと同様、割高だとされた場合、株価は今後下がることが予想され、割安だとされた場合、株価は上がることが予想されます。

一般的に、PBRの目安は1倍とされています。PBRが1倍、すなわち株価と一株当たり純資産額が等しいということですが、理論上は会社が解散することによって投資した金額以上の金額が戻ってくることはないということから、1倍が目安と考えられています。PBRが1倍を下回った銘柄は、1倍に近づくように株価が上がることが予想されます。

5.2.3 EV/EBITDA倍率

EV/EBITDA倍率 は、EV(企業価値)がEBITDA(税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて算出される利益)の何倍になっているかを表す指標で、簡易買収倍率とも言われています。企業価値が事業活動における収入の何倍かを表しており、何年で買収資金が回収できるかを示しているとも考えることが出来ます。株価の割安度を計る尺度としても使われており、業種等にもよりますが、概ね6~7倍程度が目安と言われています。それ以上だと割高、それ以下だと割安と判断されています。EVはその企業の時価総額と有利子負債の合計額で算出されるため、割高だと判断されれば株価は下がり、割安だと判断されれば株価は上がり、EV/EBITDA倍率も適正水準に近づいていくと考えられています。

5.3 株価を考える

それでは、実際にいくつかの銘柄の株価について、決算情報やこれまでに挙げた指標などから考えてみることにしましょう。

5.3.1 イオン

決算情報から考える

イオンの2018年2月期の決算発表は4月12日の予定です。第3四半期の決算発表では、対前年同期比で増収増益であり、第2四半期には通期予想を上方修正していることから、今期の決算は上振れすることも予想されます。株価にはある程度織り込み済みかもしれませんが、予想以上に上振れした場合には、発表直後に株価が上がる可能性があります。

PERから考える

当社の3月16日時点のPERは65.57倍です。2月末の東証1部の18.8倍、小売業の29.7倍と比較するとかなり高い数値です。PERから見れば収益十分に出ておらず、割高に見えるということになります。ただし、平常的な収益水準でPERは議論されるべき指標であることは付け加えておきます。

PBRから考える

当社の3月16日時点のPBRは1.37倍で1倍は超えていますが、割高というほどの水準ではないと考えられます。PBRから見た場合の株価は、ROEも含めて議論しなければなりませんが、適正な水準レンジであると言ってもよいでしょう。

EV/EBITDA倍率

当社の3月16日時点のEV/EBITDA倍率は、8.19倍です。やや割高感があります。

5.3.2 ソフトバンク

決算情報から考える

ソフトバンクの2018年3月期の決算発表は、5月中旬です(2017年3月期は5月10日)。第3四半期での決算発表では、対前年同期比で売上高と営業利益は増収増益ではあるものの、経常利益は減益となっています。なお、当社は「未確定な予想が多く業績を見通すことが困難なため、予想の公表を控えている」としており、通期予想を基にした株価の予想は出来ません。

PERから考える

当社の3月16日時点のPERは12.50倍です。2月末の東証1部の18.8倍、情報・通信業の14.5倍であることから判断すると、ほぼセクター水準並みのレンジということになります。

PBRから考える

当社の3月16日時点のPBRは2.61倍で、PBRで判断すれば割高とみえますが、こちらも先ほどと同様にROEも踏まえて議論されるべきものです。

EV/EBITDA倍率

当社の3月16日時点のEV/EBITDA倍率は、8.95倍です。

5.3.3 アプリックス

決算情報から考える

アプリックスの2017年12月期決算は、2月14日に発表されました。当社の決算は非常に厳しいものであり、売上高は子会社の株式譲渡などもあり、対前期比▲64%、損失の幅は縮小したものの営業・経常ともに赤字、通期予想と比較しても売上高、営業利益ともに低い結果となりました。

また、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているとも発表しています。実際に、この決算発表の翌営業日から株価は急落しました。

PERから考える

当社は通期予想を発表していないため、予想値によるPERは不明です。

PBRから考える

当社の3月16日時点のPBRは6.19倍でかなりの割高であると考えられます。当社は、2017年12月決算で親会社株主に帰属する四半期純損失を計上したことにより、純資産が大きく減少したことが大きな要因であり、PBRから考えても株価が下がることが予想されます。

このように同じ銘柄でも、指標によって株価が割安なのか割高なのか異なることは珍しくありません。いくつかの指標を見て、総合的に判断するようにしましょう。

【コラム】日本や米国の株式市場の株価は割安?割高?株価予想できる?

今、日本株も米国株も株高ですが、現在の株価は割安・割高どちらなのでしょうか。それを判断する指標にバフェット指数というものがあります。これは世界的に著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏が判断に用いているとされている、ある国の名目GDPと株式市場の時価総額を比べる指標のことです。株式市場の時価総額÷その国のGDP×100で表され、100を超えていると割高、100以下だと割安といえます。

では、現在の日本の株式市場のバフェット指数はというと、ここ1年ほど100%を超えており、現在は120%近くになっています。バフェット指数で判断するのであれば、日本の株式市場は割高であり、そのうち調整が入ってもおかしくない段階ということになります。米国の株式市場はというと、ここ4年ほど100%を超過し続けており、2018年に入ってからは150%近くまでになっています。米国の株式市場も割高であり、調整が入ってもおかしくない段階ということになります。ただし、米国のバフェット指数が4年超もの間100%を超え続けているように、100%を超えたからといって、すぐ調整が入るわけではありません。米国の株式市場は上昇し続けています。あくまでも一つの判断基準であると考え、いろいろな要素を見ておくことが必要です。

6 まとめ

いかがでしたか。誰もが知りたい株価予想ですが、残念ながら必ず当たる予想は存在しません。それでも、ここでご紹介したいくつかの方法で、絶対ではないもののある程度予想することは可能です。最近では、AI(人工知能)を活用して株価を予想しようとする動きもあります。みずほフィナンシャルグループは、昨年秋に日本株のトレーディング業務にAIを導入することを発表しましたし、三菱UFJモルガンスタンレー証券では、株価指数の凋落予想にAIを導入しており、的中率は7割近くにもなります。また、AIが運用する投資信託なども販売され始めています。前にも述べましたが、株価の予想は群集心理に左右されることが多く、過去のデータを分析するだけでは当たりません。ますます発展を遂げているAIが人間の群集心理をどの程度予想することが出来るのか、注目していきたいところです。

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