コメダ珈琲の上場(IPO)分析-株入手方法/株主優待/価格等

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愛知県や中部地方出身・在住の個人投資家にはおなじみかと思いますが、モーニングやシロノワールで有名なコメダ珈琲店を運営する株式会社コメダホールディングスの上場(IPO)が東京証券取引所より正式に承認されました。公募価格や主幹事証券会社、事業内容や最近の業績内容からコメダ珈琲のIPO株としての魅力や注目ポイントについて分析します。

「3.5 株主優待は店舗で使えるプリペイドカード」を追記しました(2016年6月14日)。

1 コメダ珈琲の上場が決定!身近な企業に投資する絶好のチャンス

あのコメダ珈琲店を運営する株式会社コメダホールディングス(以下、コメダHD)の上場(IPO)が2016年5月26日に東京証券取引所より正式に承認されました。「まだかまだか」といわれた企業の上場ですので期待している個人投資家も多かったのではないでしょうか。ドトールやスターバックスの普及により昔ながらの“喫茶店”が姿を消す中で、コメダ珈琲店は新聞や雑誌をゆっくりとめくりながらコーヒーやモーニングを楽しめる雰囲気が特徴のお店です。

個人投資家にとっての強みは自分が良く知る企業に投資をすることです。業績などの公開情報を入手できるタイミングや内容は、個人投資家でもプロ投資家とも呼ばれる機関投資家でも変わりません。ところが、外食や小売り企業に関する情報収集について言えば、個人投資家は消費者としての目利きや判断をもとにしてプロ投資家を凌駕することも可能です。世界でも有名な資産運用会社フィデリティでプロ投資家としてファンドマネージャーであったピーター・リンチもそうした分析は個人投資家が有利な側面とコメントしています。

コメダHDの売出価格は東京証券取引所よりすでに1,780円から1,960円と発表されています。1単元の株式数は100株となっていますので、最低投資金額は17万8,000円から19万6,000円。個人投資家でも手が出る水準ですね。これは興味があっても最低投資金額が高く、容易に買い出動できないファーストリテイリングや任天堂とは異なります。

上場後の時価総額は、発行済株式総数43,800,000×1,780円(1,960円)=約779億円(858億円)となっており、今後の事業拡大余地に期待できれば時価総額の拡大余地もありそうです。コメダHDの長期業績に期待するのであれば、個人投資家には手ごろな時価総額とも見えます。

2 コメダHDはどのような会社か

2.1 事業内容はFC加盟店の運営事業が主体

コメダHDの事業内容の主体は、“珈琲所 コメダ珈琲店”のFC加盟店を活用した事業展開となります。直営店は、FC事業の補完を目的としており、基本的にはFC加盟店をいかに拡大させるかが同社の事業となります。

コメダ珈琲店のブランド以外にも、“甘味喫茶 おかげ庵”も運営しており、合計2つのブランド展開を図っています。ただし、店舗数だけを見れば、現状ではほとんどがコメダ珈琲店といえるでしょう。

2.2 店舗数は700店舗弱。年率12%程度で成長

店舗数は2016年4月末時点でコメダ珈琲店・おかげ庵あわせて700弱あり、過去4年間の年平均成長率(CAGR)は+12%と、堅調に店舗出店することができたといえます。そのほとんどはFC加盟店であり、直営店は11店舗のみです。

今後の注目ポイントとしては、発祥地名古屋から関東や関西地方にどの程度店舗数を拡大させることができるかという点にかかっています。

2.3 決算内容

2016年2月期の連結売上収益(売上高)は217億円、営業利益は66億円、当期純利益は41億円と非常に高収益な企業です。営業利益率は実に30%にも及びます。FC加盟店モデルは、一般的に収益率が高くなる事業モデルですが、それにしても素晴らしい実績です。

2015年2月期との比較でいえば、売上収益は対前年比+13%増、営業利益は同+11%増、当期純利益は同+28%増と、高い成長率を示しています。

2.4 FC契約内容

以下、コメダHDとFC加盟店との契約内容についてのハイライトです。以下の条件がFC加盟店の投資及び経費の一部となってきます。1店舗当たりの商圏やFC加盟店の投資負担などから今後のFC加盟店の潜在数などが決まります。コンビニエンスストアや貸し駐車場との比較などが一つのカギとなるのではないでしょうか。「投資負担も軽く、コメダ珈琲のカルチャーは好きだからFCをやってみたい」といかに思わせるのかがポイントかと思います。

保証金 300万円
加盟金 300万円(2店舗以降は150万円)
研修費用 15万円
ロイヤリティ 月額1席当たり 1,500円

出所:会社資料をもとに株1編集部作成

3 コメダホールディングスのIPO株投資を検討する際の注目ポイント

以下、株価や業績から投資を判断する際のポイントについて整理します。

3.1 株価を考える際のポイント

IPO銘柄は上場後の短期的な株価の動きが気になりますよね。株価推移を読み解くためにもっとも重要なのが株価評価(バリュエーション)です。今回は、初値が1,960円だと仮定して株価評価をしてみましょう。

個人投資家にもおなじみのPER(株価収益率)では割安なのでしょうか、割高なのでしょうか。先ほどその条件での時価総額は約858億円だと計算しました。2016年2月期実績の当期純利益が約41億円でしたので、実績でのPERは21倍です。2016年6月13日時点の東証1部の前期基準でのPERが16倍ですので、過去は同社の成長率を考慮し、想定株価は高く評価した前提といえます。

では、将来についてはどうでしょうか。東証1部の2016年度の予想株価収益率が約15倍です。同社の2017年2月期の当期純利益がどこまで拡大するかは分かりませんが、仮に前年度に対して+25%で拡大すれば、予想PERは14倍まで低下し、東証1部全体のバリュエーションよりも割安に見えます。特に利益の成長率が高い状態を維持できるとすればさらに割安と見ることができます。

3.2 オファリングレシオを確認

今回の売出しで同社の発行済株式総数のうちどの程度が株式市場に放出されるのかについてみてみましょう。

上場に伴い、発行済株式総数43,800,000株のうち26,700,000株(オーバーアロットメント分を入れると30,700,000株)が売り出されることになります。実に発行済株式総数の61%(オーバーアロットメント分を含めると70%)に当たります。なお、今回の上場では新規の株式発行はありません。

コメダの大株主はMBKP Ⅲ Limitedというファンド(94.55%を保有)で、今回はファンドからの売出しなので上場時のオファリングレシオが高くなるのは仕方がないともいえます。

ただ、経験則で妥当といわれるオファリングレシオ(上場時に市場に流通する株の比率)は20~30%といわれ、オファリングレシオが低い方が初値リターンが高くなる傾向があります。今回は上場時にかなり多くの株が市場に流通することは頭に入れておくべきでしょう。

上場後も20%強~30%強の株をMBKP Ⅲ Limitedが保有することになるわけですが、同ファンドには原則として180日間のロックアップ(上場日後180日目までの間、追加的に株を売却できない)が設定されています。

180日を超えてコメダHD株を保有する方は、MBKP Ⅲ Limitedの持ち分の放出のタイミングとロット(売出株数)は株式市場での需給を悪化させないような配慮があるかどうか、今後も注目です。

3.3 中長期での注目ポイント

何といっても今後の出店余地といえるでしょう。出店の現状はまだ中部地方に偏っているため、今後は関東と関西地方でいかに出店できるかといえます。

名古屋市内や千葉県郊外にあるコメダ珈琲店の店舗設計を見ると、駐車場が重要に見えます。大きな駐車場が併設されているショッピングモールにある店舗も目立ちます。これは駅ナカやビルの1階に出店することができるスターバックスなどとは異なることから出店余地は限られるのではないでしょうか。今後の店舗フォーマットも含めて出店戦略には注目です。

3.4 ブック・ビルディングまとめ

IPOのスケジュールは以下の通りです。

仮条件決定日 2016年6月10日
ブックビルディング期間 2016年6月13日から6月17日まで
売出価格決定日 2016年6月20日まで
申込期間 2016年6月21日から6月24日まで
受渡期日 2016年6月29日

元引受証券会社は以下の通りです。

  • 大和証券
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
  • みずほ証券
  • SMBC日興証券
  • SBI証券
  • マネックス証券

3.5 株主優待は店舗で使えるプリペイドカード

コメダHDは株主優待の実施も決定しています。コメダ珈琲店、おかげ庵で使えるプリペイドカード「KOMECA」が年間2,400円分もらえます。なお、株主優待でもらったKOMECAの有効期限は6か月ですが、ポイントは通常のKOMECAと同じく利用金額の1%が付与されます。ということは、株主優待でもらえるプリペイドカードは実質2,424円分ということになります。

名物のシロノワールがミニサイズ(税込400円)なら2か月に一度食べられる計算です。また、ギフトを選択することもできます。もし近くにコメダ珈琲店がないという方にも楽しみがありますね。

売出価格の仮条件レンジは1,780円から1,960円です(単元株数100株)。優待利回りは最低投資金額178,000円の場合で約1.4%、196,000円の場合は約1.2%となります。

優待内容 ・コメダ直営店・FC加盟店で使用できる金券(電子マネー)
・電子マネーに換えてギフトも選択可能
金額 年間2,400円分(半期1,200円分×2回)
媒体 KOMECA
回数 年2回(権利確定:2月末/8月末)
有効期限 6か月間(自動消滅)
ポイント 電子マネー利用時に通常のKOMECAと同率のポイントを付与

4 すぐ行動を!コメダ珈琲のIPO株を入手するための手順

ネット証券取引が中心で当選確率をあげたい個人投資家、株式取引をしたことがない方

日頃は売買費用を抑えるためにネットで取引をされている方や、株取引をしたことがない方にも、IPO株を手に入れるチャンスはあります。上記の元引受取引参加者に名を連ねているネット証券や、元引受取引参加者と同じグループになるネット証券に可能な限り多く口座を開設し、ブック・ビルディングに参加するのです。ネット証券の口座開設・維持管理には一切費用がかからないため、費用ゼロで当選確率を上げることができます。

まだ口座をお持ちでない方は、急ぎ以下のネット証券に口座開設しましょう。口座開設には早くとも2~4営業日程度はかかります。コメダHDについてはすでにブック・ビルディングが開始されているので、気になる方はすぐに行動してください。

>> SMBC日興証券の口座開設(無料)
>> SBI証券の口座開設(無料)
>> マネックス証券の口座開設(無料)

5 まとめ

コメダHDの解説はいかがだったでしょうか。コメダ珈琲店は中部地方を中心に全国展開を進めています。日頃からなじみのある個人投資家も多く、LINEと同様に大きな注目を集めそうです。2016年に入って日本の株式市場はさえない展開が続いていますが、今回のIPOが再上昇のきっかけになると期待したいところです。なお、ブック・ビルディングがすでに始まっていますので、口座開設がまだの方は急ぎ開設して参加していただければと思います。

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