日経平均株価とは?TOPIXとは?株価指数を徹底解説

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日経平均、日経平均…とよくニュースで耳にするものの、それが何を意味するのか詳しいことまでは考えたことがない、わからないという方は多いのではないでしょうか。この記事では日経平均株価について一歩踏み込んだところまで解説します。また付随して投資家が頻繁に参照する他の株価指数も同時にご紹介します。

1 日経平均株価とは

日経平均株価は、日本経済新聞社が公表している株価指数のことです。東京証券取引所一部上場企業の中から225社を選抜し、一株当たりの平均株価を算出して作成されるのが大きな特徴です。1950年に東京証券取引所が計算を開始し、1970年に日本経済新聞社が指数の算出・公表を引き継ぎ、現在に至ります(ちなみに「日経平均株価」は日本経済新聞社の登録商標です)。海外ではNikkei Stock Average やNikkei 225あるいは単にNikkeiと呼ばれる、日本を代表する株価指数です。

1.1 日経平均株価の「基礎の基礎」

1.1.1 知っておくと便利な4つの株価:始値・終値・安値・高値

ニュースを読み聞きする中で「現在の日経平均株価は15,250円32銭。昨日の終値(おわりね)に比べて125円12銭高となっています。」といったフレーズをよくお聞きになると思います。実は、ニュースを理解する上で覚えておくと役にたつ株価が4つあります。

  • 始値(はじめね)…その日の取引が始まった時点(午前9時)の株価
  • 終値(おわりね)…その日の取引が終わった時点(午後3時)の株価
  • 安値(やすね)…その日の取引の内、最も安くなった時点の株価
  • 高値(たかね)…その日の取引の内、最も高くなった時点の株価

1.1.2 日経平均株価を見れば相場の好不調がわかる

日経平均株価を見ていれば、相場全体の好不調が分かります。株式市場全体が好調なのか、不調のかは日経平均株価を見るだけでも十分わかります。日経平均が上がっていれば「相場は調子がいい」、下がっていれば「相場は調子が悪い」と考えて問題ありません。

ただ、株式市場全体の様子をより正確に知りたいときは、後で紹介する東証株価指数(TOPIX)を見るのが適当です。理由は簡単で、日経平均株価は225銘柄だけを対象に算出しているのに対し、東証株価指数(TOPIX)は東証一部上場企業全社を対象に算出した指数だからです。

1.2 日経平均株価の計算方法


(出典:日本経済新聞社 日経平均株価算出要領)

1.2.1 日経平均株価の「みなし額面」と「寄与度」とは

日経平均株価は、構成銘柄225社の「採用株価」の単純平均です。「採用株価」という聞きなれない言葉がでてきました。「採用株価」は、構成銘柄の株価を「みなし額面」により50円額面に換算して算出した株価です。

では、なぜわざわざそのような計算をするのでしょうか。

現在市場に出回っている株式はたいていの場合、1株単位で購入することはできません。100株や1,000株単位で購入します。しかし、

  • A社 株価:500円 購入単位:100株 必要最低額:50,000円
  • B社 株価:50円 購入単位:1000株 必要最低額:50,000円

というように、最低購入代金が同じにも関わらず、株価が大きく異なることがあります。調整を加えないまま日経平均株価に株価をしようすると購入単位が小さく一株当たりの値段が高い銘柄が日経平均株価に大きく影響することになります。そのため、「みなし額面」を各構成銘柄に設定し、各構成銘柄の株価を旧50円額面に換算して、銘柄ごとの影響力の差を極力平準化するようにしているのです。

このことを念頭に置きつつ、実際の日経平均株価の構成銘柄であるファーストリテイリングとソフトバンクを参照してみましょう。

  • ファーストリテイリングの採用株価=27,385円×50円÷50=27,385円
  • ソフトバンクの採用株価=5,655円×50円÷(50/3)=16,965円

※株価は2016年6月27日の終値

ファーストリテイリング採用株価は実際の株価と同じ27,385円なのに対し、ソフトバンクの採用株価は16,965円になります。ソフトバンクはみなし額面が(50/3)だからです。

こうして算出した採用株価が大きな銘柄ほど、日経平均株価に占める構成比、影響度は大きくなります。詳細な構成比や選出企業をご覧になりたい方は以下のウェブサイトが参考になります。

参考:
>>日経平均株価みなし額面一覧
>>日経平均 寄与度

1.2.2 日経平均株価の注意点

これまでに、①日経平均株価に採用されるのは、東証一部上場企業(2016年6月28日時点では1,963社)の中から選ばれた225社であること、そして、②日経平均株価の計算は単純平均であることをお話ししました。これらに起因する注意点がありますので、ご紹介します。

一つ目は選出される225社は日本の経済を直接的に動かす中心的な企業や一日の株式取引量が多い(=流動性が高い)企業ばかりであるがゆえ、地方企業や新興企業の株価の変化率と日経平均株価の変化率が大きく異なるケースがままあります。

二つ目は「採用株価」が高い銘柄ほど日経平均株価に大きな影響を与えるということです。先程ご説明したように、「みなし額面」の考え方を用いて、銘柄間の日経平均株価への影響力の差が極力平準化される工夫はなされているわけですが、日経平均株価は単純平均で算出されるため、「採用株価」が高い銘柄の影響力が大きくなるのは避けられないのです。

たとえば採用株価が1万円の株と100円の株があるとしましょう。1万円の株では100円単位での値動きは当たり前ですが、100円の株で100円の値動きはまずありません。この場合では、日経平均株価は1万円の株から大きな影響を受けてしまっています。

下表は、2016年6月29日時点の日経平均株価の構成比率上位10位を示したものです。1位のファーストリテイリングが6.95%を占める一方で、10位のセコムは1.92%。上位10社の中でも3.6倍もの差があります。

ファーストリテイング、KDDIやソフトバンクの株価が上がれば、日経平均株価が上がる可能性が高いわけです。

順位 コード 銘柄名(社名) セクター 日経業種 ウエイト(%)
1 9983 ファーストリテイリング 消費 小売業 6.95
2 9433 KDDI 技術 通信 4.68
3 9984 ソフトバンクグループ 技術 通信 4.39
4 6954 ファナック 技術 電気機器 4.11
5 6971 京セラ 技術 電気機器 2.45
6 4543 テルモ 技術 精密機器 2.21
7 8035 東京エレクトロン 技術 電気機器 2.12
8 6367 ダイキン工業 資本財・その他 機械 2.10
9 4503 アステラス製薬 技術 医薬品 2.03
10 9735 セコム 消費 サービス 1.92

出所:日経平均プロフィルより株1編集部作成

1.3 日経平均株価を動かす出来事―代表的な変動要因

さて、この平均株価は月曜日から金曜日までの取引所営業時間内は常に変動しているわけですが、大きく値が動く時があります。いくつか例を紹介します。

1.3.1 金融政策

2012年12月に誕生した第二次安倍晋三内閣の経済政策、通称アベノミクスは記憶に新しいかと思います。財政出動、金融緩和、成長戦略の「3本の矢」により、長期にわたるデフレを脱却することを目指してきました。中でも、金融政策の影響は絶大でした。日銀が市場に流通するお金の量を増やし、2012年11月に8,000円台だった日経平均株価は2015年8月には20,000円台へと大幅に上昇しました。このように政府が景気を刺激する政策を取ると日経平均株価も伴って上昇する傾向にあります。

一方、中央銀行が金融引締策、つまり政策金利を引き上げたり、市場に出回る資金量を減らしたりすると、株価も下落する傾向にあります。

現実の世界では、日銀、米FRB、欧ECBなどが今後の金融政策をどのようにしていくかを市場関係者は推測し、自らの読みに基づいて投資をしますので、投資家が将来の金融引き締めの可能性を感じれば株価は下がります。

1.3.2 為替

日経平均株価は円安(特に対ドル)になると上昇する傾向が顕著です。円安は輸出企業の業績を改善させますし、日本に旅行する外国人の増加にもつながります(滞在やショッピングのコストが自国通貨換算で安く感じられるため)。

反対に、円高になると日経平均株価は下落する傾向が顕著です。1ドル80円台だった頃、日経平均株価が10,000円を割り込んでいたことを思い出してください。

ニュースで日経平均株価について解説される際は、必ずといっていいほど、為替が円安か円高かという話が登場するのはこのためです。

1.3.3 政治情勢

2016年6月23日に行われたイギリスの国民投票でEU離脱派が勝利したことを受けて、日経平均株価は前日比▲7.9%下落しました。1日の下落率としては歴代9位です。国民投票で残留になることが当然視されており、多くの投資家が残留を前提とした投資をしていたため、急激な逆回転が生じました。

EU離脱派勝利によって、世界経済、日本経済がどうなるのか。数日経った今でも、正確には誰にも分かりません。英国、EUが暗い海に身を投じたことは何となく分かるけれども、その深さも分からなければ、海の中に何がいるかもわからないといった状況です。

では何が日経平均株価を▲7.9%も動かしたのでしょうか?一つの要因は、不確実なものを売って、相対的に安全そうなものに乗り換える投資家の心理です。英国もEUも不安定になることは間違いありません。そのため、これらの通貨は売られ、相対的に安全通貨といわれる円が買われます。円高です。円高になれば、日本企業の業績が低迷するという推測が成り立ち、結果として日経平均株価が下がります。

このように、日本のみならず外国であっても、政治の変化が起きるときは、日経平均株価にも大きな変化がでます。特に、政治的な不安材料があると、投資家はリスクを取りにくくなるため、他の好材料が出ても、株価が上昇しにくくなります。それくらい、大きな要因です。

ここに挙げた例はあくまで一例にすぎません。ほかにも株価変動のきっかけとなる要因はたくさんありますので、少しずつニュースに慣れていきましょう。

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2 知っているとためになる他の指標

日経平均株価の他にも投資家が日頃よく参照する指数をご紹介します。

2.1 東証株価指数(TOPIX)

TOPIX(トピックス)は東京証券取引所が算出する株価指数のことです。大きな特徴は、次の通りです。

  • 東証一部上場企業全てが対象
  • 市場に依らない株価変動(新規上場や増資など)に対して修正が入る
  • 1963年1月4日時点の株式時価総額を基準値100に設定している

TOPIXは日経平均と比べて特定少数の企業株による影響を受けにくくなっています。しかし同時に、浮動株の時価総額変化をデータに用いるため、単元当たりの出来高が高い株式の影響を受けやすくなっています。

2.2 JPX日経400

JPX日経400は2014年に登場した株式指数です。採用400社は東証が設定する基準に従ってスクリーニングされ、より堅実な経営をしている企業で構成されていることから、クオリティーインデックスと位置付けられます。例えば、過去3期の間に赤字を出した企業や上場間もない企業は除外され、流動性やROEによるスクリーニングも行われますなお、JPX日経400はTOPIX同様に基準値が設定されており、日経400は2014年1月6日が100と設定されています。

詳細は日本取引所グループのウェブサイトをご覧ください。

2.3 NYダウ(ニューヨークダウ)平均株価

NYダウ(ニューヨークダウ)はウォールストリート・ジャーナル紙の発行元であるダウ・ジョーンズ(Dow Jones & Company)とスタンダード&プアーズ(Standard & Poor’s)の合併会社であるS&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズ(S&P Dow Jones Indices)が算出・公表している、米国の代表的な株価指数です。米国を代表する優良30銘柄が選出されます。対象企業が少ないため値動きは激しい傾向にあります。ダウ平均、ダウ工業株30種と呼ばれることもあります。

算出方法は日経平均株価ととても良く似ており、単純平均方式(序数での調整あり)を採用しています。

ニューヨーク取引場とは東京の市場は時差があるため、NYダウの終値に日経平均株価の始値が大きく左右される傾向があります。

3 まとめ

日経平均株価をはじめとする株価指数には、その算出方法に紐づくクセのようなものがあります。世間話をするのであれば、「日経平均株価上昇→相場は調子いいね!」で問題ありません。しかし、株式投資のために、正確に相場の状況を把握することを目指す方は、ぜひ指数のクセを理解してください。

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