株のリスクにはどんな種類がある?初心者でもできる3つのリスクヘッジも紹介

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この記事では、株式投資をおこなう際に気をつけたい3つリスクについて說明します。その上で初心者でも安心して投資にチャレンジするための注意点、3つのリスクヘッジについて紹介します。

目次

株のリスクには3種類ある

株式の価格に影響するおもなリスクは3つあります。価格変動リスク、信用リスク、流動性リスク、この3つです。株式の銘柄によって、リスクの大小は異なるので、株式に投資をする前に、それぞれのリスクについて把握しておきましょう。

株のリスク1:価格変動リスク

株式、投資信託、債券などの金融商品は、さまざまな要因により日々価格が上がったり下がったりします。これを価格変動リスクといいます。

株式の場合、発行体である企業の財務や決算の状況、またその企業に関するニュースなどによっても株価は変動します。また、その発行体に直接関係ないこと、例えば市場全体の景況感、その国の政治の状況などにも影響されて、変動する場合もあります。

株のリスク2:信用リスク(倒産リスク)

株式や債券を発行する国や企業が、財政難や経営不振により、あらかじめ決められた条件での支払いができなくなる可能性のことを信用リスクといいます。

信用リスクのことをデフォルトリスクともいいますが、デフォルトとは「債務不履行」を指し、債券の発行者である国や企業が財政難や経営不振に陥り、元本や利息の支払いが遅延したり、停止したりして、元本の償還が不能となる状況のことです。

株のリスク3:流動性リスク

様々な事情により、売買が成立しない状況が発生する可能性があることを流動性リスクがあるといいます。

たとえば市場システムの故障などが発生し、売りたい時に売ることができない、また買いたい時に買うことができない状況が起こるとします。売り手や買い手にとっては、当初想定していた値で取引することができないため、思いがけず不利益を被ることもあります。このような事態が頻繁に起こる状況は、流動性のリスクが高いといえます。

リスクヘッジのために財務諸表で情報を集めよう

リスクヘッジを実現するためにも情報を集めましょう。上場している企業は財務諸表を公開しています。財務諸表とは経営活動の財務上の結果を関係者(投資家や債権者などの利害関係者)に報告する目的で作られる書類のことです。

財務諸表をみることで、会社の経営や財務状態が健全であるかどうかを判断することができます。

財務諸表は損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書などから成り立っており、これら3つの表は財務三表と呼ばれています。財務三表は、会社の財産や収支の状況など、お金の流れがわかる重要な表です。見方がわかれば投資判断に役立てることができ、投資のリスクをヘッジすることにも繋がります。

理解できる範囲でも大丈夫なので、あらかじめこれらの情報を集めておくとよいでしょう。

株への3つのリスクヘッジ

ここからは株の3つのリスクヘッジの方法について解説していきます。株式投資をするにあたって、最低限覚えておくべきリスクヘッジの方法になりますので、覚えておきましょう。主なリスクヘッジの方法は「分散して投資する」、「長期投資する」、「損切り(ロスカット)ルールを決める」の3つです。それぞれ順番に紹介していきます。

リスクヘッジ1:分散して投資する

1つ目は分散して投資をしておくことです。分散の方法は主に3つあります。

まずは、銘柄を分散させることです。複数の銘柄を買ってリスクを分散させます。そうすることで、ポートフォリオの資産価格が下がるリスクの影響を小さくすることができます。

もうひとつは地域を分散させることです。

日本株、米国株など複数の国に分散して株を保有することで、投資対象国の経済や政情が不安定になった場合でも損失を最小限に抑えることができます。

3つめの方法は時間の分散です。一度に資金を大きく投じてしまうと、購入以降の価格変動に自分の資産が大きく左右されます。資金を分散して投じれば、買値を平均化することができ、投資効率がよくなる場合もあります。銘柄選定などにコツが必要になりますが、実践できると上手に資産を増やすことにつながるでしょう。

リスクヘッジ2:長期投資する

長期投資とは、短期間での売買を繰り返さず、長期にわたって株式を保有し続ける投資方法のこと。短期間で見ると、株式の価格は変動を繰り返し、大きく値下がりをすれば損失がでます。一方で、長期に渡ってみてば価格の変動は小さくなり、年間の平均リターンは安定してくる傾向にあります。

また、長期投資には複利効果が見込めるというメリットがあります。複利効果とは運用で得た利益を元本に加えて再び投資することで利息が利息を生む効果のことです。

複利効果は投資期間が長ければ長いほどリターンが大きくふくらみます。長期投資は結果としてリスクを小さくするだけではなく、利益を大きくする効果も期待できます。

リスクヘッジ3:損切り(ロスカット)ルールを決める

株価が下がることへのリスクの影響を小さくする代表的な手法です。例えば「株価が◯◯円まで下がったら売却して損失確定する」といったようにルールを自分でつくっておくのです。個人の投資家でも実行した方がよい手法です。

実際に株価が大きく下がる場面に遭遇すると、なかなか冷静にはいられないものです。そう言ったときのためにルールを設定しておくことで損失をできるだけ少なく抑える効果が期待できます。

また、利益が出た時の「利食い(利益確定売り)ルール」をつくっておくこともおすすめします。ルールを決め徹底して実行することで冷静な判断に繋げることができます。ぜひ自分のルールを定めて株式投資を行ってみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ここまで、株の3つのリスクと株への3つのリスクヘッジを紹介してきました。最後にまとめておきます。

株のリスク3種類

  • 株のリスク1:価格変動のリスク
  • 株のリスク2:信用リスク(倒産のリスク)
  • 株のリスク3:流動性リスク

株への3つのリスクヘッジ

  • リスクヘッジ1:分散して投資する
  • リスクヘッジ2:長期投資する
  • リスクヘッジ3:損切り(ロスカット)ルールを決める

株のリスクをしっかり理解したうえで、リスクヘッジを行えば大きな価格変動があったときでも損失を最小限に抑えることができるはずです。リスクヘッジの前に企業の財務諸表をみて情報をしっかり集めるようにしましょう。ぜひリスクを最小限におさえて株式投資をしてみてください。少しでも参考になれば幸いです。

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