株式売買手数料徹底比較! 証券会社によって数十倍違う

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株式投資をしようと思った時に気になるのが、証券会社に支払う株式売買手数料。誰もが「株で儲けたい!」と思って株を買うのですが、株価が上がって利益が出るのか、株価が下がって損失が出るのかは、やってみないとわからないものです。一方で、株式売買手数料は確実に発生する費用です。

目次

1 数十倍違うこともある証券会社の手数料

1.1 ネット証券と大手証券の手数料

証券会社の株式売買手数料は本当に千差万別です。手数料のイメージを掴んででいただくための一例として、次の表に、代表的な大手証券(野村証券、大和証券、SMBC日興証券など。総合証券と呼ばれることもあります)とネット証券で日本株を50万円分購入した時の株式売買手数料をまとめてみました。一番高いプランが6500円なのに対し、一番安いプランは180円。なんと36倍となっています。

少しじっくりと表を眺めてみると、全体の構図として、ネット証券の手数料が安いことがわかります。大手証券については、対面売買(証券会社の本支店で営業担当者のアドバイスを聞きながら売買するタイプ)が最も高く、次いで電話売買が高く、ネットでの取引が一番安く設定されています。

主な大手証券・ネット証券で日本株を50万円購入した時の手数料比較(単位:円、税抜)

証券会社名(プラン名) コンサル 対面/電話/ネット 手数料(税抜)
野村証券(本・支店:お店)
対面
6,500
大和証券(コンサルティングコース:お店)
対面
5,750
SMBC日興証券(総合コース:お店)
対面
5,750
SMBC日興証券(総合コース:電話)
電話
4,888
SMBC日興証券(ダイレクトコース:電話)
電話
4,888
大和証券(コンサルティングコース:ネット)
ネット
4,309
野村証券(ネット&コール:電話)
×
電話
4,095
大和証券(ダイレクトコース:電話)
×
電話
4,025
SMBC日興証券(総合コース:ネット)
ネット
4,025
大和証券(ダイレクトコース:ネット)
×
ネット
1,725
野村証券(ネット&コール:ネット)
×
ネット
477
マネックス証券(ネット)
×
ネット
450
SMBC日興証券(ダイレクトコース:ネット)
×
ネット
400
岡三オンライン証券(ネット)
×
ネット
350
楽天証券(ネット)
×
ネット
250
SBI証券(ネット)
×
ネット
250
au カブコム証券(ネット)
×
ネット
250
GMOクリック証券(ネット)
×
ネット
241
ライブスター証券(ネット)
×
ネット
180

注:取引毎の手数料を記載、各種割引・特典は考慮せず
注:2018年1月5日時点

1.2 ネット証券と大手証券のメリット・デメリット

2015年時点では個人投資家の株の売買代金の9割以上がネット証券を通じて行われています。かつてネット証券は「手数料が安い代わりに投資情報が手薄」といった時代も確かにありました。しかし、競争と企業努力の賜物でしょうか、今ではネット証券は口座保有者に対して有益な情報を無料で豊富に提供しています。「安かろう、悪かろう」ではなく、「安くて便利」な存在になっているのです。

むしろ、大手証券の高い手数料を正当化するのが難しくなってきたというのが、筆者の感じるところでもあります。大手証券(総合証券)のメリットは、どの株式銘柄を買うか、今買うべきか、いつ売るべきかなど、株取引で悩んだ時に営業担当者に対面や電話で相談できることです。ネット証券がシステム化によって安い手数料を提供しているのとは反対に、大手証券(総合証券)は人件費をかけて人によるアドバイスサービスを提供しています。

ただ、一つ気をつけておきたいのは、証券会社の営業担当者は販売のプロであって、投資判断のプロではないということです。ごく稀に上がる可能性の高い株を教えてくれる営業担当者もいるかもしれませんが、極めて属人的な話になります。取引の仕方など、基本的なことであれば、ネット証券のコールセンターでも丁寧に教えてくれますので、大手証券の営業担当者が付加価値を発揮するのはかなり難しい時代になっています。

PCやスマホの操作が本当に嫌な方、あるいは話し相手が欲しい方を除けば、ネット証券を試してみるのが自然な選択肢に見えます。

大手証券とネット証券の比較まとめ

手数料 利便性 アドバイス
ネット証券
大手証券
×
×

2 ネット証券の手数料比較

ネット証券の手数料体系は大きく2つに分けられます。1つは、株取引1回毎に手数料を払うタイプ、もう1つは1日の取引額の合計に応じて手数料を払うタイプです。それぞれの特徴を見ていきましょう。

2.1 取引1回ごと

一番オーソドックスな手数料体系です。株を買った時、売った時、その取引の金額に応じた手数料を払うので、シンプルで分かりやすいです。1日に何度も株を売買する方を除けば、取引1回毎に手数料を払うタイプを見ておけばよいかと思います。

下表を見ていただくと、手数料の安さを何よりも重視される方にとっては、ライブスター証券がお得な証券会社といえるでしょう。

手数料以外の要素も考えたい方は「徹底比較!ネット証券選びで押えておくべき最重要ポイント」 も参考にしてみてください。

取引ごとの手数料(税抜)比較 – 売買の回数が少ない方向け

証券会社名 10万円 50万円 100万円 300万円
ライブスター証券 80円 180円 340円 600円
GMOクリック証券 88円 241円 436円 834円
au カブコム証券 90円 250円 990円 2,790円
SBI証券 90円 250円 487円 921円
楽天証券 90円 250円 487円 921円
岡三オンライン証券 99円 350円 600円 1,500円
SMBC日興証券 125円 400円 800円 2,000円
マネックス証券 100円 450円 1,000円 3,000円
松井証券 0円 500円 1,000円 3,000円

注:SMBC日興証券の項目は、ダイレクトコースのオンライントレードを利用した場合の手数料を表示
注:マネックス証券は50万円超の取引では成行と指値注文で手数料が異なるが、ここでは成行注文手数料を表示
注:松井証券の手数料体系は1取引毎ではなく、1日当たりの約定代金合計に対して適用される
注:2018年1月5日現在

2.2 1日定額

例えば、GMOクリック証券で同じ日に、10万円の株を10銘柄買ったとします。取引ごとに手数料を払うプランであれば、88円×10=880円の手数料がかかります。一方、1日定額の手数料プランであれば、100万円分(10万円×10銘柄)の取引に対して797円の手数料がかかり、1日定額の方が有利ということになります。

1日に何度も売買する方は、1日定額を検討してみる価値はあるでしょう。

1日当たりの取引額に対する手数料(税抜)比較 – 1日に何度も売買する方向け

証券会社名 10万円 50万円 100万円 300万円
GMOクリック証券 213円 399円 797円 1,538円
ライブスター証券 400円 400円 600円 1,400円
SBI証券 0円 429円 762円 1,562円
楽天証券 0円 429円 858円 3,000円
松井証券 0円 500円 1,000円 3,000円
岡三オンライン証券 0円 500円 800円 1,800円
マネックス証券 2,500円 2,500円 2,500円 2,500円
au カブコム証券
SMBC日興証券

注:2018年1月5日現在

【参考】運用残高1,000万円以上の方はフィデリティ証券も要チェック

運用残高が1,000万円を超える方は、フィデリティ証券もチェックしておきましょう。毎月20日(休日の場合は翌営業日)の残高判定日の預り資産の評価残高(預り金、他証券口座からフィデリティ証券に移管した投資信託、フィデリティ証券で購入した投資信託、MRF)が1,000万円以上の場合は、株式売買手数料が取引金額に関わらず1約定当たり(=1回の注文成立当たり)463円(税抜)となります(ネット取引の場合。電話取引の場合は4,630円(税抜))。

1回の株式売買注文が100万円の場合、ネット証券のライブスター証券、GMOクリック証券に次いで安い手数料となり、300万円の場合は最も安くなるため、運用残高が1,000万円を超える方にとってはかなりお得だと思います。特に、株も投資信託もという方には便利な存在になるでしょう。

>>フィデリティ証券の公式サイトを見る

3 まとめ

株の売買手数料に関する疑問は解消されたでしょうか?

10年も前であれば、大手証券(総合証券)の方が投資情報が充実しているといった判断基準もあったのですが、ネット証券のサービスが洗練された結果、手数料の格差を正当化できるほどのサービスレベルの差は無いというのが筆者の率直な感想です。

株売買が目的であれば、ネット証券というのが自然な選択肢ですので、手数料を最重要視するのか、投資情報の充実度など別の評価軸も加味するのかを考えてみると、使い易い証券会社を選べるかもしれません。

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