株初心者向け用語集:ら行

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目次

ライブドア・ショック
ライブドア社による証券取引法違反の疑いやインサイダー取引違反容疑などが引き起こした株式市場の大暴落を言います。2006年1月に、東京地検特捜部が証券取引法違反の容疑で、ライブドア社と堀江社長宅に強制捜査に入り、まずライブドア社、及び、その関連株が暴落しました。当時、ライブドア社は昇竜の勢いがあった新興企業で、大きな注目を集めていましたので、その衝撃度は非常に大きかったと言えます。ライブドア株、及び、その関連銘柄を信用取引の担保にしていた投資家は多く、追証発生を防ぐための換金売りが売りを呼ぶ展開となりました。また、一部の証券会社が、ライブドア株を担保として認めない措置を取ったことも、騒動に拍車をかけました。

ラップ口座
個人投資家が、金融商品取引業者(証券会社など)と資産の運用や管理を一任する契約を結んで、総合的に運用を任せるための口座を言います。ラップ口座の「ラップ(wrap)」とは“包む”という意味です。顧客資産の運用や管理を業者に任せることを「投資一任契約」と言います。この投資一任契約は、バブル経済崩壊後に原則禁止されましたが、金融商品取引法施行後に一部が緩和されて、現在に至っています。現在は数百万円から利用可能な取引業者もあります。ただ、投資一任勘定が運用で成功するという保証は全くありませんし、手数料や成功報酬料などコスト面では割高です。株式投資の上級者向けと言えましょう。

利益確定売り
「利食い売り」とも称されます。含み益が出ている株式を売却して、利益を確定させることです。含み益を実現益にすることを言います。株式投資で次の方向性や戦略を考慮する上で、投資資金を確保するという観点からも重要な投資行動です。「損切り」とともに、是非身に付けていきましょう。

リターン
株式投資の世界では、投資収益のことを意味します。“投資の成果”とも言えます。具体的には、キャピタルゲイン(ロス)とインカムゲインを合計したもので、トータルリターンと同じ意味になります。リターンはいつもプラス(利益)になるとは限らず、マイナス(損失)になることもあります。

流動資産
原則として、1年以内に回収される資産のことを指します。ただし、正常な営業循環過程にあるものは1年以内に費用化されないとしても流動資産に区分されることに注意しましょう。貸借対照表資産の区分では、現金預金、営業債権、有価証券などの当座資金と、商品や原材料、仕掛品などの棚卸資産、またそのほかの短期性資産の3つに分けられます。

流動性
株式などの資産の“換金しやすさ”を言います。現金化しやすい資産は、流動性が高い資産ということになります。資産には様々な種類がありますが、全てがいつも換金できる(=売却できる)とは限りません。売却までに相応に長い時間を要する資産も少なくありません(不動産など)。その点、株式は株式市場を通して自由に取引ができ、非常に流動性の高い資産です。株式投資の大きなメリットの1つと言えましょう。

流動性リスク
資産運用における数多くのリスクの1つです。換金したくても、規制や買い手がなかなか見つからない等の事情により、換金し難いことを意味します。すぐに売却したくても、売却成立まで時間がかかることです。不動産はその典型的な資産であり、流動性が低いため、流動性リスクが高い資産と言えます。逆に、株式は流動性が高いので、流動性リスクは低いとなります。

流動負債
企業の負債のうち、短期間に返済しなければならない債務項目であり、長期的な負債である固定負債とは区別して貸借対照表に計上されています。具体的には、仕入れから販売に至る企業の正常な営業循環過程にある買掛金や支払手形などは全て流動負債とされます。また、この営業循環に含まれない残りの項目については、決算日から1年以内に支払期限が到来する項目が流動負債となります。

量的緩和政策
中央銀行(日本の場合は日本銀行)が金融機関などから証券を購入し、支払ったその購入代金を世の中に「お金」として供給する政策を言います。元々は、米国のITバブル崩壊などによる不況を受け、日本銀行が2001年3月に初めて導入した金融緩和策です。当時、既に低金利であったため、金利を下げる余地がほとんどなかったため、金融市場に出回るお金の「量」を増やすことを目的としました。その後、リーマンショック後には、米国の中央銀行に該当するFRBも、同じ金融政策を3度に渡って実行しています。

連結会計
親会社だけでなく、子会社や関連会社まで含めた企業グループ全体の財務や業績を集計する会計制度を言います。日本でも1999年度から本格導入され、現在では、ほぼ全ての上場会社が連結会計を行っています。それ以前は、連結会計よりも親会社だけの決算(単独決算)に注目が集まっていました。しかし、子会社や関連会社へ債務を移すような動きが絶えなかったため、当時から問題視されていました。今日では、単独決算はほとんど重要視されておらず、完全な連結会計の時代になっていると言えましょう。

連結決算
連結会計の制度に基づいた決算を言います。大雑把に言えば、「連結決算」は「連結会計」と同じ意味として使われていると考えていいでしょう。

レンジ相場
「ボックス相場」と称されることの方が多いです。株価の上下が決まってしまい、高値付近に来ると値下がりし、安値近辺まで下がると値上りするという動きを繰り返す様子のことを言います。株価チャートを描くと、すっぽりと箱の形に収まってしまう動きから、ボックス相場と称されるようになりましたが、レンジ相場とも言われています。レンジ相場の時は、株価を大きく動かす材料に乏しい時が多いと言われています。

狼狽売り
悪材料が出ている時などに、狼狽して株式などの資産を急いで売却することを言います。株式投資では、相場が急に下がったのに驚いて、慌てて持ち株を売ることです。相場が急落した時に、ある種のパニックに陥ってしまう典型例です。個人投資家にとっては、最も望ましくない行動の1つです。多くの場合で、狼狽売りしても良いことは殆どないと言えましょう。

ローソク足
株価チャートの代表であり、世界で一番精巧に工夫されている罫線であると言えましょう。ローソク足は4本値(始値・高値・安値・終値)を使用し、正しくローソクの形に表したチャートです。 始値よりも終値の方が高いものを「陽線」といい白ヌキで、始値よりも終値の方が安いのを「陰線」といい黒ヌリで表します。また安値と高値は上下に突き出した「ヒゲ」と呼ばれる線で表します。 ローソク足には日足、週足、月足、年足などの種類があります。ローソク足のチャートを読めるようになれば、株式投資の深さを実感できるようになると思われます。

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