制度信用取引は諸々の費用が発生してコスト高、株主優待も受けられない

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証券会社から資金や株式を借りて売買する「信用取引」とは?

証券会社から資金(お金)や株式を借りて売買する取引である「信用取引(ここでは制度信用取引の話をします)」は、皆さんが今まで行ってきた「現物取引」とは大きく違います。

前回までは、1)証券会社から資金や株式を借りることで、自己資金の約3倍までの取引が可能になる(レバレッジ効果)、2)売買代金の30%に該当する委託保証金を差し入れる必要がある、3)6ヶ月以内に(証券会社から借りた)資金や株式を返済する必要がある、等の違いを見てきました。実は、この他にも何点かの細かな違いがありますので、今回はそれを見ていくことにします。

制度信用取引は売買手数料以外にも様々な費用が発生

制度信用取引は現物取引に比べると、様々な諸費用がかかるためにコスト高になります。これも大きな違いと言えるでしょう。現物取引の主なコストは、売買時にかかる委託手数料くらいですが、ネット証券で取引すれば、この売買委託手数料は非常に安くなっているのは御存知の通りです。一方、制度信用取引でも当然、この売買委託手数料は発生します。制度信用取引は、自己資金の約3倍まで取引が拡大できますが、実際に株式を売買する意味では、現物取引と同じです。

現物取引 信用取引
売買委託手数料
信用取引金利(買方)
信用取引貸株料(売方)
信用取引品貸料(売方)

借入金利、貸株料、品貸料などでコスト高に

制度信用取引では、現物取引にはない幾つかの費用が掛かってきます。まず、「買い」の場合、証券会社から資金を借りて取引を行いますので、金利が発生します。お金を借りると、利息を払う必要があるのは世の中共通です。

また、「売り」の場合、つまりは、株式を借りて売却取引を行った場合は、貸株料という費用が発生します。この貸株料は、株式を借りるレンタル料みたいなものでしょうか。さらに、「売り」の場合、品貸料(逆日歩)というコストが発生するケースもあります。この品貸料は、信用取引で売られる株の数が多くなった場合に発生しますが、また追って説明していきます。いずれにせよ、制度信用取引は現物取引に比べると、コスト高であるということを覚えておきましょう。

株主優待制度を受けることはできない

他には、制度信用取引では、最近注目が高まっている株主優待制度は、一切受けることができません。自己資金の3倍まで買い付けることができるから、決算期末を狙っていけば、株主優待も3倍受けられる…ということはありませんから、ご注意下さい。3倍どころか、一切受けられません。

また、配当に関しても違いがあります。「買い」の場合、配当金相当額を受け取ることができます。しかし、「売り」の場合、つまりは、株式を借りて売却取引を行った場合は、配当金相当額を支払う必要があります。“配当金は頂くもの”というイメージが強いですが、制度信用取引では、逆に支払うことになるのです。これも、信用取引がコスト高になる1つの要因と考えて結構です。

この他にも現物取引との違いはありますが、これだけ覚えておけば先ずは十分でしょう。次回は、二種類の信用取引について簡単に説明していきます。

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