「信用売り」の仕組みを理解し、イメージを掴もう

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信用買いは比較的分かり易いが、信用売りのイメージは掴み難い

前々回、前回と説明した信用買いのイメージは掴めたでしょうか。手元資金を委託保証金として差し出すことで、約3倍の買付けができる取引でした(例えば、30万円の自己資金で100万円の買付けが可能)。信用買いは、証券会社から資金を借りて行う買付けです。仕組みとしては、自己資金では足りない分を借りて行う取引ですから、イメージは掴みやすいと思います。

さて、今回から説明する「信用売り」は、証券会社から株式を借りて、「売り」から入る取引です。皆さんの中には、“お金じゃなくて株式を借りる? 株を持っていないのに売りから入る?”と戸惑う人も多いと思います。確かに、最初はイメージが掴み難いかもしれませんが、重要な取引ですから、しっかり学習しましょう。

「もし今、自分がこの銘柄を持っていたら、売りなのになぁ」と思った経験は?

株式投資をしている人は、自分の保有している銘柄だけはなく、自分が持っていない銘柄も何気なくウォッチしている傾向があります。皆さんも、自分が持っていない銘柄の株価を見ていて、「この株価は高過ぎる」「絶好の売りタイミングだ」「株価はもうピークを付けたから、後は下がるだけだ」と思った経験がありませんか? これは言い換えると、「あー、もし今、自分がこの銘柄を持っていたら、売りなのになぁ(売り注文を出すのになぁ)」ということでしょうか。実は、信用売りのイメージとは、この「もし今、自分がこの銘柄を持っていたら」という“仮定”を実現したものなのです。

ドラえもんに該当するのは証券会社?

さて、どうすれば、この仮定である「もし今、自分がこの銘柄を持っていたら」を実現できるのでしょうか。漫画「ドラえもん」ならば、ドラえもんがポケットから「のび太くん、はい、これだよ! 売りなさい。」と、その銘柄を出してくれるでしょう。実は、このドラえもんに該当するのが証券会社なのです。証券会社にはポケットはありませんが、頼みに行くと「○○○さん、はい、これですよ! 売って下さい。」と、その銘柄を出してくれるのです! やっぱり、証券会社は優しいですね。ただし、レンタル(貸し出し)ですから注意しましょう(注:実際の取引では保証金を差し入れる必要あり)。つまり、皆さんが持っていない銘柄(株式)を、証券会社から借りることで手元に置き、それを売りに出すということなのです。

株価が下がれば利益(儲け)が出るのが「信用売り」

「なるほど、自分が“今は売りだ”と思った銘柄を証券会社から借りて、売りに出す取引だな」と感じて頂けましたでしょうか。このイメージを掴めれば、「信用売り」の半分を理解したと言えます。「残り半分は?」と思った方、ここからが少し難しくなります。それは、「信用売り」において利益の出るケース、言い換えると、どういう場合に儲かるか、ということになります。前回学習した「信用買い」は、買付け後に株価が上昇すれば文句無しに儲かりますが、「信用売り」は逆です。つまり、信用売りの取引後に、株価が下落すれば利益が出る(儲けが出る)のです。

「株価が下がれば利益が出る?」と不思議に思う人もいるでしょう。不思議に思うのは当然です。なぜならば、今まで行ってきた現物取引、及び、信用取引の「信用買い」は、全て「株価が上昇すれば利益が出るが、株価が下落すれば損失が出る」という、従来のスタンダード(ある意味で常識)だったのです。続きはまた次回に。今回は、以下の2つのことをよく覚えておきましょう。

● 信用売り」とは、自分が“今は売りだ”と思った銘柄を証券会社から借りて、売りに出す取引のこと。

●「信用売り」では、その後に株価が下がった時、利益(儲け)が出る

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