時間を軸に「割安」を考える

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同じマグロでも時期によって値段が違っていた

もう一つ、別の例を考えます。あなたは、どうしても大好物であるマグロの刺身が食べたい。でも、マグロも最近は、世界的な漁獲制限などで、手頃な値段ではなくなりました。ある日、スーパーマーケットにマグロの刺身を買いに行ったら、1皿900円で売っていました。その日は買わずに翌日に行くと、今度は1皿800円でした。量も同じくらいです。買おうかどうか迷いましたが、その日も我慢して、また翌日に行くと、今度は1皿700円に下がっていました。これは2度とないお買い得!ということで、あなたは買ってきました。大好きなマグロをこんなに安く買えて、本当にラッキーだと思っていたのですが、何気なく家計簿を見てショックを受けました。何と、今から半年前には1皿500円で買っていたのです。1皿700円で買ったマグロは、割安ではなかったのでしょうか?

豊漁時の500円と不漁時の700円

この例では、同じもの(マグロの刺身)ですが、時期の違いがあります。半年前のマグロ(1皿500円)と、今日のマグロ(1皿700円)、どちらが割安なのか、量が同じでも、判断することは簡単ではありません。この例の場合、実は、マグロを取り巻く環境に大きな違いがあったのです。それは、半年前はまだマグロが豊漁で、店頭にもマグロが溢れていました。ところが、半年後の今は、近年にない不漁でマグロは品薄状態です。このように時期が異なると、どちらの方が割安かを判断するのは、かなり難しいと言えるでしょう。

マグロ刺身

時期の違いで異なる値段を判別する方法は?

これも、株式投資で同じようなケースが多々あります。むしろ、「株式投資での「割安」を考える(銘柄の違い)」の時よりも、頻繁に出くわすかもしれません。具体的には、あなたが、ある会社への投資を考えている場合、例えば、今現状の株価と、1年前の株価のどちらが割安なのか?ということです。もし、1年前の株価の方が割安(つまり、今の株価の方が割高)ならば、急いで株を買う必要はなさそうですね。その逆ならば、今急いで買った方がいいかもしれません。しかし、それをどうやって判断するのかは、少なくとも、感覚的には難しいことです。何か良い方法はあるでしょうか?

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