銘柄間の比較を軸に「割安」を考える

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目次

株を「安く買う」ことから始めよう

「安く買って、高く売る」は、言うは易く行うは難し」でも説明しましたが、投資の基本は「安く買って、高く売る」ことですが、これは、株式投資でも全く同様です。それでは、「安い」「高い」はどうやって判断するのでしょうか。株式投資は、全てがここにかかっていると言っても過言ではありません。特に、「安く買う」ことは、極めて重要であり、尚且つ、非常に難しいことです。みなさんは、まず「株を買う」という行動から始まるのが大前提なので、「安く買う」ということを是非、理解して欲しいと思います。

マグロとイワシの比較

魚を買う時の例で説明します。あなたは、今晩のおかずは刺身と決めました。何の刺身にするかは決まらないまま、スーパーマーケットに到着です。鮮魚コーナーを見ると、イワシの刺身が1皿700円で売っていますが、その隣にマグロの刺身が同じ値段、1皿700円で売っています。見たところ、刺身の量も同じくらいです。最近は、イワシも昔のようにたくさん採れなくなりましたが、基本的には、今でも大衆魚です。一方で、マグロが高級魚の1つであることは言うまでもありません。この2つの魚が同じ値段で売っていれば、特別な好き嫌いが無い限り、普通ならばマグロを買います。あなたも、ほとんど迷わずにマグロの刺身を買おうとしました。

マグロの方が「割安」だと無意識に感じた

あなたが、なぜマグロを買おうとしたかというと、“マグロの方が安い“と無意識に思ったからです。その通りです。この時、”マグロはイワシより安い”状態でしたが、これは“マグロの方が「割安」だった”と言います。逆に、”イワシはマグロより高い”状態だったため、“イワシは「割高」だった”とも言えます。みなさんは、毎日の生活の中で無意識に、「こっちの方が割安だ」「あっちの方が割高だ」と判断しています。これは、株式投資でも非常に重要なことになります。

マグロとアワビの比較

この例には続きがあります。あなたはマグロの刺身を買おうとしましたが、ふと向こう側を見ると、アワビの刺身が1皿800円で売っています。量も同じくらいです。アワビはマグロ以上の高級食材であり、お寿司屋さんで最も値段が高いネタの1つです。あなたは、うーん…と考え込んでしまいました。700円のマグロと800円のアワビ、どちらの方が安いのか判断できなかったからです。同じ値段(700円)ならば、アワビの方が“割安”となりますが、アワビの値段が少し高いため、少なくとも、無意識では判断できなかったのです。

どれが一番「割安」なのか判断できる方法は?

この例をまとめると、結局、700円のイワシ、700円のマグロ、800円のアワビのうち、イワシが一番高い(最も割高)ということはわかったのですが、マグロとアワビのどちらがお買い得(=割安)なのか、あなたは判断できなかった訳です。実は、同じような状況は、株式投資でも頻繁に起きます。この例ならば、マグロ=A社、イワシ=B社、アワビ=C社と置き換えてみて下さい。A社の株価がB社より割安というのは、感覚的にわかりましたが、C社と比べた場合に割安かどうかが判らなかった訳です。どの会社が一番安いのか(=割安なのか)、判別できる方法があれば助かります。

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