リオオリンピック関連銘柄の株価はスポーツよりも熱い

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2016年8月5日(開会式は日本時間8月6日午前6時)から、いよいよリオデジャネイロで夏季オリンピックが開催されます。リオオリンピック(リオ五輪)では、各国の選手の活躍はもちろんのことですが、選手を支えるスポーツメーカーのシェア争いもし烈さを極めます。今回は、日本だけではなく、世界のスポーツメーカーの株価動向、配当、株主優待などを振り返りながら銘柄の魅力を解説していきます。

ざっくりいうと

  • 世界の主要スポーツメーカーの売上高は、2001年度は2兆円を超える程度の市場でしたが、2015年度では7兆円までに成長しています。株価が10倍になった企業もあります。
  • 日本のスポーツメーカーでも、同様の傾向が見て取れます。スポーツ産業は国内外を問わず成長産業だといえるでしょう。
  • 米国株に投資するなら、取扱銘柄数の豊富さやサービスからマネックス証券が確固たる地位を築いています。SBI証券も2016年7月から米国株の取扱手数料を大幅に引き下げています。
マネックス証券 SBI証券
米国株取扱銘柄数(2016年3月末) 約3,300 約1,400
米国株取扱手数料(税抜) 約定代金の0.45%
手数料下限5ドル/上限20ドル
【~2016.7.8】
1,000株まで25米ドル
1,000株を超えた分は、1株毎に2セント追加
↓↓↓
【2016.7.11~】
約定代金の0.45%
手数料下限5ドル/上限20ドル
その他の外国株取扱 中国 中国・韓国・ロシア・ベトナム・インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシア

出所:各社ホームページより株1編集部作成

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目次

1 スポーツは成長産業だ

スポーツが成長産業だというのは、ぼんやりと感じる方も多いのではないでしょうか。日本でもマラソンはブームのようになっていますし、世界に目を向けても経済成長が進み生活水準が向上すれば、エンターテイメントとしてのスポーツや健康を維持するためのスポーツへの消費や投資が進むのはイメージできるのではないでしょうか。

ここでは、世界を代表するスポーツメーカーの業績を見てみましょう。図表1は、世界の主要スポーツメーカーの売上高の推移を示したものです。2001年度は2兆円を超える程度の市場でしたが、2015年度では7兆円までの市場に成長しています。

特に米国のNIKE(ナイキ)の売上高は4兆円弱もあります。一方、日本のアシックスは2001年度と2015年度の売上高を比較すると3倍以上になっており、高い成長率を示していますが、現在のナイキの売上高はアシックスの約9倍というのには驚かされます。

図表1:世界の主要スポーツメーカーの売上高(百万円)
出所:SPEEDAをもとに株1編集部作成

2 スポーツメーカーの株価は10倍株も珍しくない!

図表2は、米国のスポーツメーカーであるナイキ、アンダーアーマー、VCコーポレーションとS&P500の株価指数の推移を見たものです。2000年1月末の株価を100として、2016年7月8日までの株価を反映しています。アンダーアーマーは、上場タイミングが異なることから2005年11月末を100としてその後の株価推移を示しています。

ここからわかることは、驚くべきことにスポーツをしている人であれば誰でも知っている企業が長期とはいえ株価が10倍以上になっているということです。ちなみにVFコーポレーションは、THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)、Timberland(ティンバーランド)、VANS(バンズ)などのパワフルなブランドを抱えた企業です。

図表2:米国のスポーツメーカーとS&P500の株価指標推移
出所:SPEEDAをもとに株1編集部作成

さて、日本のスポーツメーカーについても見ていきましょう。米国のスポーツメーカーの株価上昇率を見て驚きましたが、日本のスポーツメーカーもなかなかものです。

図表3は、1999年12月末の株価を100とし、その後の株価を指数として追ったものです。2016年7月8日の株価までを反映しています。アシックスは株価が10倍以上になっています。デサントやミズノ(美津濃)もそれぞれ4倍や1.5倍にはなっています。スポーツ産業は国内外を問わず成長産業であり、上手に事業展開をできれば大きな果実を手に入れる機会があると見えます。

図表3:日本のスポーツメーカーとTOPIXの株価指標推移
出所:SPEEDAをもとに株1編集部作成

3 米国株への投資を検討するならマネックス証券、SBI証券

米国株の取扱銘柄数は、証券会社ごとに大きな差があります。群を抜いているのは、3,000銘柄以上を取り扱うマネックス証券です。マネックス証券は、売買手数料も業界最低水準であり、米国株に強い、という確固たる地位を築いたといえます。

一方、SBI証券が米国株に関する取扱手数料を大幅に引き下げるというニュースが飛び込んできました。改定後の手数料は、マネックス証券と同等になります。7月11日から先行キャンペーンが始まっており、8月8日から恒久的に新手数料が適用となります。

マネックス証券 SBI証券
米国株取扱銘柄数(2016年3月末) 約3,300 約1,400
米国株取扱手数料(税抜) 約定代金の0.45%
手数料下限5ドル/上限20ドル
【~2016.7.8】
1,000株まで25米ドル
1,000株を超えた分は、1株毎に2セント追加
↓↓↓
【2016.7.11~】
約定代金の0.45%
手数料下限5ドル/上限20ドル
その他の外国株取扱 中国 中国・韓国・ロシア・ベトナム・インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシア

出所:各社ホームページより株1編集部作成

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4 日本のスポーツメーカーへ投資をする

米国株でナイキやアンダーアーマーのようなグローバルで成長する銘柄に興味はあるものの、米国株はちょっと手を出しにくいという方には、日本株でも図表3で見たように魅力的な銘柄は存在します。ここでは、日本を代表するスポーツメーカーの投資を始める前に確認しておきたい項目をチェックしていきます。

アシックス(7936)

アシックスは日本を代表する世界のスポーツメーカーといっても過言ではありませんが、その中心はスポーツシューズです。海外ではオニツカタイガーやアシックスタイガーのブランドでも知られています。スポーツ工学に強みを持つ同社ですが、近年のテクノロジー領域との融合の動きにも敏感です。フィットネストラッキングアプリのFitnessKeeper, Inc.(フィットネスキーパー)を買収し、デジタル領域も取り込みつつあります。

配当利回りは、魅力的な水準とは言えませんが、今後は技術開発だけではなくデジタル領域への投資も必要でしょうから、キャピタルゲインを期待しましょう。

最低投資金額も17万円弱ということで、個人投資家が身近な株に投資をするという観点からは手が出しやすい銘柄といえます。

最低投資金額(円) 169,400
単元株数(株) 100
1株当たり配当(前期実績・円) 23.5
配当利回り(会社予想・%) 1.38
株主優待 アシックス直営店等の優待割引
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1.ライブスター証券(97円)
2.マネックス証券(180円)
3.au カブコム証券(180円)
時価総額(百万円) 338,737

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月11日現在

デサント(8114)

デサントの海外売上比率は2016年3月期で既に60%。海外では韓国の売上高が高くなっています。自社ブランドのデサントの他にも、テリトリーを限定した自社ブランドであるルコックスポルティフ、アリーナ、アンブロを扱っています。

商品の中心はアスレチックス向けですが、それに次いでゴルフ、アウトドア向けが続きます。

最低投資金額は約11万円なので、株式投資初心者にはとっかかり易い投資金額といえるでしょう。配当利回りはそれほど魅力的ではないですが、デサント商品がお好きな投資家には20%割引は魅力的な株主優待だと思います。

最低投資金額(円) 111,200
単元株数(株) 100
1株当たり配当(前期実績・円) 17
配当利回り(会社予想・%) 1.52
株主優待 デサントオンラインショップ取扱商品を20%割引
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1.ライブスター証券(97円)
2.マネックス証券(180円)
3.au カブコム証券(180円)
時価総額(百万円) 85,540

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月11日現在

ミズノ(8022)

ブランド名の割には時価総額がアシックスやデサントと比較して小さいというのが驚きです。一方、海外売上比率が36%ということで、まだまだ海外展開の余地が残っているともいえます。商品別に見ますと、フットウェアが最も大きく、次いでウェア、イクイプメントの順となります。

最低投資金額は、48万円と株式投資をこれから始めようとする方にとってはそれなりの覚悟のいる投資金額かもしれません。配当利回りは、アシックスやデサントと比較するとやや高めの2%台となっています。

最低投資金額(円) 481,000
単元株数(株) 1,000
1株当たり配当(前期実績・円) 10
配当利回り(会社予想・%) 2.1
株主優待 ミズノ直営店での割引券他
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1.ライブスター証券(180円)
2.au カブコム証券(250円)
3.SBI証券(272円)
時価総額(百万円) 63,921

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月11日現在

5 まとめ

いかがでしたでしょうか。スポーツ産業はグローバルで見ても成長産業といえますね。また、その中でも米国株では魅力的な銘柄が存在しますし、日本株でも世界でしっかり成長している銘柄や今後の海外での成長余地のある銘柄も存在します。

スポーツに興味のある方は、株主優待制度なども考慮の入れながら身近な銘柄に投資をされてみてはいかがでしょうか。

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