デュアルタップのIPO(上場)は実績PER3.8倍!目論見書で仮条件を検証

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デュアルタップ(3469)のJASDAQスタンダード市場への上場(IPO)が東京証券取引所より正式に承認されました。公募価格や主幹事証券会社、事業内容や最近の業績内容からデュアルタップのIPO株としての魅力や注目ポイントについて分析します。

目次

1 デュアルタップの上場が決定。短期的な取り組み妙味はあるかもしれない

デュアルタップの主力事業は、主に東京都心部及びその周辺地域における投資用マンションの販売です。販売物件の大半は「XEBEC(ジーベック)」という自社企画・開発物件であり、物件販売を起点にマンションの管理業務なども手掛けています。

デュアルタップのIPOのブック・ビルディング期間は7月4日(月)~7月8日(金)ですので、興味がある方は早目の行動をオススメします。主幹事のSBI証券が狙い目です。SMBC日興証券でもネット経由の個人投資家にも当選のチャンスがありそうです。

上場時の時価総額は11億円程度と小粒ですが、短期的な取り組み妙味はあるかもしれません。実績ベースのPERを見る限りでは、3.8倍と割安に見えます。

オファリングレシオも48.6%とやや高めですが、株式の総数自体が少ないこと、大半の大株主に180日間のロックアップが設定されていることから、IPO直後の需給リスクは特段大きくないと考えられます。

一方、マンション販売・開発事業という景気や金融情勢の変動の影響を大きく受ける業態であることから、保有し続ける場合は相応にリスクがありそうです。

1.1 IPO株におすすめの証券会社はここだ!

2016年前半で40件のIPOがありましたが、初値が公募価格を上回ったのは31件、勝率にして78%です。この勝率の高さ故に「お宝」とも言われるIPO株は人気が高く、多くの場合抽選になります。IPO株を入手するには、取扱う予定の証券会社全てに口座開設して、片っ端からブックビルディングに応募するのが基本動作ですが、証券会社の中には、日頃の取引実績が豊富な投資家だけにIPO株を割り当てるところもあります。

そこで、デュアルタップのIPOで過去の取引実績がなくても当選の確率があるオススメの証券会社をピックアップしてみました。IPO株は、購入時は手数料がかかりませんが、売却時は手数料がかかるので、最小単位を売却した場合の手数料も記載しています(仮条件1,010~1,110円と同じ株価で売却したと仮定)。

オススメの証券会社-「IPO(新規公開株)に強いネット証券会社を徹底比較」もあわせて読む

抽選方針 売却時手数料(税抜)
SBI証券
  • 店頭配分を除いたIPO株の内70%は完全抽選。申込数に比例して当選確率が高くなるため、資金力がある人が有利。
  • 同30%は「IPOチャレンジポイント」に基づく、独自のIPO当選優遇システムで配分。
185円
SMBC日興証券
  • 店頭配分が90%で完全平等抽選は10%。
180円

注1:売却時手数料はIPO株を最小単位購入し、同額で売却した前提で計算
注2:SMBC日興証券の売却時手数料はオンライン取引のレート

2 デュアルタップはどのような会社か

2.1 事業内容

デュアルタップの主力事業は、主に東京都心部及びその周辺地域における投資用マンションの販売です。販売物件の大半は「XEBEC(ジーベック)」という自社企画・開発物件であり、物件販売を起点にマンションの管理業務なども手掛けています。

自社ブランドマンションXBEC(ジーベック)シリーズは、主に個人投資家に投資用のワンルーム型マンション(同社の定義では概ね40㎡未満の1Kタイプ)として販売されます。購入した個人投資家は、そのマンションを賃貸出すため、駅から10分以内を基本とした土地選定を行い、デザイン性や機能性を重視するなど、入居者が付きやすくなる工夫をしている模様です。

2.2 投資用マンション販売が売上の伸びを牽引

デュアルタップの2015年6月期の連結売上高は60億円と、前期比+24%憎となっています。この伸びを牽引しているのが主力の不動産販売事業で、マンション販売戸数は以下のようになっています。

区分 2011/6期 2012/6期 2013/6期 2014/6期 2015/6期
国内顧客販売戸数 73 126 149 167 189
海外顧客販売戸数 17 16
合計 73 126 149 184 205

出所:会社目論見書をもとに株1編集部作成

2.3 決算内容

デュアルタップの2015年6月期業績は、連結売上高60.3億円、営業利益5.1億円、当期純利益2.9億円でした。

デュアルタップの事業は、①不動産販売、②不動産賃貸管理・仲介及び、③海外不動産事業からなるのですが、売上・利益の両面において①の不動産販売事業が突出した存在になっており、売上高60.3億円の内52.5億円(87%相当)を、営業利益5.1億円の内4.7億円(96%相当)を占めています。

なお、2016年6月期の第3四半期累計期間では、売上高49億円、営業利益3億円、親会社株主に帰属する四半期純利益1.6億円となっています。通年で見れば増収になる可能性が高そうです。

3 デュアルタップのIPO株投資を検討する際の注目ポイント

以下、株価や業績から投資を判断する際のポイントについて整理します。

3.1 株価を考える際のポイント

IPO銘柄は上場後の短期的な株価の動きが気になりますよね。株価推移を読み解くためにもっとも重要なのが株価評価(バリュエーション)です。今回は、仮条件レンジの中間値1,060円をベースに試算してみましょう。

2015年6月期の当期純利益は4.7億円、上場時の発行済株式数は1,040,000株ですから、一株当たり純利益(EPS)は282円、実績ベースのPERは3.8倍となります。上場している不動産関連企業の内、小型株の実績PERを見ると概ね5~10倍程度ですので、実績ベースでのPERを見る限りは割安な設定と言えます。

IPO価格等

想定価格(A) 1,060円
仮条件(B) 1,010円~1,110円
公募価格(C) 未発表
初値(D)
上場時の発行済株式数(E) 1,040,000株
想定時価総額(F)=(B)の中間×(E) 11.0億円
上場時の市場流通株式数(G) 506,000株
オファリングレシオ(H)=(G)÷(E) 48.7%

3.2 需給面のチェック

オファリングレシオ(IPO時に市場に流通する株式の比率)は48.6%とやや高めですが、株式の総数自体が少ないこと、大半の大株主に180日間のロックアップが設定されていることから、IPO直後の需給リスクは特段大きくないと考えられます。

主要株主(トップ10)とロックアップ期間

株主名 比率 ロックアップ
(株)Dimension 39.95% 180日間
臼井 貴弘(社長) 39.06% 180日間
従業員持株会 5.33%
坂東 多美緒 3.72% 180日間
臼井 英美 2.22% 180日間
外山 昭弘 1.39% 180日間
ライト工業(株) 1.11%
(株)アセットリード 1.11%
(株)クラフトコーポレーション 1.11%
横井 浩樹 0.67% 180日間

3.3 中長期での注目ポイント

不動産関連の事業は経済環境に大きく左右される傾向があります。現在は、投資用マンションの表面利回り低下が続く中でも、不動産投資ローンの融資が活発で、金利も極めて低いことから、警戒感は高まりつつも、個人投資家の購入意欲を決定的に削ぐまでには至っていないように思います。

しかし、経済環境の変化により不動産投資ローンの蛇口が閉まった瞬間に投資用不動産の販売に大打撃がでる可能性は頭に入れておきたいところです。

3.4 ブック・ビルディングまとめ

IPOのスケジュールと幹事証券会社は以下の通りです。主幹事であるSBI証券に加えて、SMBC日興証券はネット経由の投資家にも当選チャンスがあります。まだ口座をお持ちでない方は、急ぎ以下のネット証券に口座開設しましょう。口座開設には早くとも2~4営業日程度はかかります。

>> SBI証券の公式サイトで口座開設(無料)

>> SMBC日興証券の公式サイトで口座開設(無料)

IPOスケジュール

仮条件決定日 2016年6月30日
ブック・ビルディング期間 2016年7月4日~7月8日
公募価格決定日 2016年7月11日
購入申込期間 2016年7月13日~7月19日
払込期日 2016年7月20日
受渡期日(=上場日) 2016年7月21日

注:証券会社によってスケジュールが異なることがあるため、必ず各証券会社でご確認ください。

幹事証券会社

  • SBI証券(主幹事)
  • SMBC日興証券
  • ひろぎんウツミ屋証券
  • エース証券
  • 東海東京証券
  • 東洋証券
  • 水戸証券

SBI証券とは?

  • 350万を超える口座数。個人投資家売買シェアナンバーワン。
  • IPO銘柄の取扱い銘柄数がネット証券でトップクラス。
  • 投信取扱数はネット証券最多。外国株も豊富な品ぞろえ。

>>SBI証券の口座開設(無料)
>>SBI証券の詳細解説を見る

SMBC日興証券とは?

  • 大手(総合)証券会社。支店における対面取引に加えオンライントレードサービスも充実。オンライントレードの手数料はネット証券レベルの魅力的な水準。
  • IPO銘柄数がきわめて多い。抽選方式で割り当て。
  • 日本株、新規公開株、ミニ株に加え、金額・株数指定取引や中国株取引が可能。

>>SMBC日興証券の口座開設(無料)
>>SMBC日興証券の詳細解説を見る

4 まとめ

デュアルタップの解説はいかがでしたか?不動産関連の事業は景気や金融情勢の変動に大きく左右される傾向があり長期間の保有には注意が必要ですが、同社の実績ベースのPERを見る限りでは3.8倍と割安に見えますし、短期的な取り組み妙味はあるかもしれません。

なお、すでにブック・ビルディングが始まっています。もし、口座がないけれどもブック・ビルディングに興味がある、という方は、急ぎ口座を開設して参加していただければと思います。

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