夏だ!猛暑テーマ投資関連の株初心者向け8銘柄を厳選

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毎年6月を過ぎると暑さが増してきますが、温暖化の影響もあってか年々暑さが厳しくなっているような気がします。一部では世界は寒冷化に向かっているという説もありますが、日本に関しては気象庁のデータからも気温は上昇していることが明らかに見て取れます。

今回は、夏には頻繁に話題になる猛暑で恩恵を受ける関連銘柄について、その企業の特徴や配当利回り、株主優待などについて解説していきます。

【ざっくりいうと】

  • 「猛暑テーマ銘柄」とは、夏に気温が上がり、その結果需要が急激に増える商品やサービスを持っている銘柄のことです。
  • 「空調冷凍機器」「食品飲料」の2つの猛暑テーマ銘柄の過去の株価パフォーマンスをみると、アベノミクス以降株価が大きく上昇しているのが見て取れます。猛暑関連銘柄といいながら長期投資に向く成長銘柄が数多く含まれているといえるでしょう。
  • 気象庁のデータからは、日本の夏が年々暑くなってきていることがわかります。こうした構造的な背景も考慮する必要があるかもしれません。

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目次

1 猛暑テーマ銘柄とは

「猛暑テーマ銘柄」とは、夏に気温が上がり、その結果需要が急激に増える商品やサービスを持っている銘柄のことです。

一般的には、エアコンメーカー、飲料メーカーなどが取り上げられることが多いです。株価を考えるときに多くの投資家がはじめに思いつく、認知されている銘柄であるというのは重要です。猛暑で需要がありそうだと思えばすぐに取引に結び付くからです。

今回はそうした点も考慮して、比較的分かりやすい8銘柄をピックアップしました。

2 猛暑テーマ銘柄を夏の期間限定でとらえるのはもったいない

今回は猛暑テーマを取り上げますが、欲を言えば夏に一時だけ取り上げられる企業では面白くありません。株初心者でも手を出しやすいように長期的に成長余地があるかどうか、またどのようなポイントに気を付ければ長期投資が可能かについても見ていきます。猛暑で恩恵を受け、加えてグローバルで事業展開が可能な銘柄であればベストでしょう。

3 猛暑テーマ銘柄は爆騰株の宝庫

では、猛暑テーマ銘柄の過去の株価パフォーマンスから振り返ってみましょう。

図表1は、空調冷凍機器メーカーの株価推移を追ったものです。1999年12月末を100として、2016年7月15日までの株価を月次推移で示しています。ホシザキについては上場したタイミングを考慮し、2008年12月末の株価を100としています。

図表1からわかることは、株価が10倍以上にまで上昇したホシザキはさておき、ダイキン工業も富士通ゼネラルも2012年末のアベノミクス以降株価は堅調に右肩上がりだということです。1999年末を100とした際に株価はそれぞれ6倍や4倍近くになっています。長期投資の醍醐味ですね。

図表1:国内空調冷凍機器メーカーとTOPIXの株価推移
出所:SPEEDAをもとに株1編集部作成

次に、図表2は、食品飲料メーカーの株価推移を追ったものです。図表1同様に、1999年末の株価を100としてその後の推移を示しています。サントリー食品インターナショナルは、上場タイミングを考慮して2013年7月末の株価を100としています。

図表2からわかることは、江崎グリコも森永乳業もアベノミクス以降株価は大きく上昇しているということです。2013年に上場したサントリー食品インターナショナルも、上場後30%は上昇しています。

食品メーカーは事業環境が比較的安定しているという前提で考えれば、この株価変化には驚かされます。インフレ期待とともにプロダクトミックスを改善させることがいかに重要かを思い知らされます。

図表2:国内食品飲料メーカーとTOPIXの株価推移
出所:SPEEDAをもとに株1編集部作成

こうしてみてくると、猛暑関連銘柄といいながら長期投資に向く成長銘柄が数多く含まれているのがわかります。

4 日本の夏の気温は上昇しているのか

ここでは、日本の夏の気温は本当に上昇しているのかについて見ていきましょう。図表3は気象庁のデータをもとに日本の7月の平均気温の推移を見たものです。気温の短期的な変動をならし、長期的なトレンドを見るために、5年の移動平均と1875年を起点としてそれぞれ10年間の平均気温を示しています。

図表3からは、1990年代以降、7月の5年移動平均、10年平均の平均気温が急激に上昇しているのが見て取れます。

1960年代から1980年代までは平均気温が25℃程度であったのが、それ以降では26℃を超え、5年平均では27℃を超えるようになっています。この2℃の上昇は暑くなった感じるはずです。

図表3:日本の7月平均気温推移(℃)
出所:気象庁をもとに株1編集部作成

さて、7月に続いて8月を見てみましょう。

実は7月のトレンドよりも8月の方が長期的に平均気温は上昇しているのが見て取れます。図表4で見てみると、1900年初めから現在に至るまで長期的に平均気温は上昇してきています。5年移動平均、10年平均でも28℃を超えてきています。

図表4:日本の8月平均気温推移(℃)
出所:気象庁をもとに株1編集部作成

このように平均気温を見るだけでも日本の夏は暑くなっていることがわかります。猛暑銘柄というように暑くなった年だけ恩恵を受けるというイメージがありますが、日本が次第に暑くなってきているという気候の変化による構造的な背景も考えておく必要があるかもしれません。

5 猛暑テーマ銘柄の紹介

日本が猛暑の度に頻繁に取り上げられる銘柄をここではピックアップしていきます。

5.1 ダイキン工業(6367)は世界で事業を展開する世界を代表する空調機器メーカー

ダイキンは個人向け商品では“うるるとさらら”といったブランド名で浸透していますが、実際は業務用空調機器(ビルの天井に納まっている空調機器)の市場シェアが高いです。同社の事業展開はグローバルに及び、欧州や中国でのパッケージエアコンのシェアは高く、米国へは企業を買収することでそのポジションを強化しようとしています。

最低投資金額は約90万円と株初心者の方が簡単に投資できる金額ではないですね。また、配当利回りに関しても他にも高い銘柄はあるでしょう。ただし、同社は企業買収や投資などにより今後の成長余地を拡大させるという戦略をとっています。配当を出すよりも投資のための原資としたいということでしょう。同社への投資は長期的な株価上昇を期待するというのが良さそうです。

同社は空調事業と化学事業の二本柱ですが、意外にも時価総額は2兆6,000億円を超えており、実は空調事業も手掛けているコングロマリット(複合企業)である日立製作所(2.3兆円)や東芝(1.3兆円)の時価総額を上回っています。専業でグローバルの競争で勝ち切ると業績と株価で大きな見返りがあるという例ですね。

最低投資金額(円) 906,700
単元株数(株) 100
1株当たり配当(前期実績・円) 120
配当利回り(会社予想・%) 1.32
株主優待 なし
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1. ライブスター証券(340円)
2.GMOクリック証券(436円)
3.SBI証券(487円)
時価総額(百万円) 2,657,664

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月15日現在

5.2 ホシザキ(6465)は10倍株だった

ホシザキは業務用冷凍庫で有名ですが、それ以外には製氷機も主力事業となっています。国内中心に事業展開をしているかと思いきや、2015年12月期の海外の売上高比率は35%にも及んでいます。海外では特に米州の売上が大きくなっています。

同銘柄も最低投資金額が約90万円と簡単に投資を決定できる銘柄ではありませんが、過去10年で株価は10倍近くにまで上昇しています。配当利回りも魅力的な水準ではないので、株価上昇に期待の銘柄といえます。

最低投資金額(円) 932,000
単元株数(株) 100
1株当たり配当(前期実績・円) 60
配当利回り(会社予想・%) 0.64
株主優待 なし
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1. ライブスター証券(340円)
2.GMOクリック証券(436円)
3.SBI証券(487円)
時価総額(百万円) 674,910

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月15日現在

5.3 富士通ゼネラル(6755)は欧州や中東で強い空調メーカー

富士通ゼネラルの空調機事業の海外比率は80%弱と既にグローバルの空調機器メーカーです。空調機部門の売上高は2016年3月期に2,331億円とダイキンの1兆8,280億円と比較すると約8分の1程度ですが、中東やアフリカといった新興国に強いことから今後の事業展開には注目です。

同社製品のブランドである“nocria”(ノクリア)は、Aircon(エアコン)を逆さまに読んだものです。初めて知った時はその事実に衝撃を受けました。

最低投資金額は200万円を超えており、個人投資家にとっては最初に手が出る銘柄ではないことは間違いないでしょう。また、配当利回りだけを見てもなかなか手を出しにくいというのが実際です。

最低投資金額(円) 2,221,100
単元株数(株) 1,000
1株当たり配当(前期実績・円) 20
配当利回り(会社予想・%) 0.99
株主優待 なし
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1. ライブスター証券(600円)
2.GMOクリック証券(834円)
3.SBI証券(921円)
時価総額(百万円) 242,705

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月15日現在

5.4 三菱電機(6503)は総合電機メーカーの勝ち組

三菱電機は“霧ヶ峰”のブランドで個人向けエアコンとして名が知られていますが、同社もダイキンと同様にパッケージエアコンで高い市場シェアを持っています。ただ、同社は空調機器事業もしっかりとしていますが、全社で見れば収益の柱はFA(ファクトリーオートメーション)や自動車部品の比率が高く、単純な猛暑銘柄とは言えません。

同社のFA事業は国内やアジアで競争力があり、その事業展開には期待が持てます。ドイツを中心にインダストリー4.0が盛り上がっていますが、同社はそのコンセプトの先駆けともいえます。単純な猛暑銘柄としてしまうのにはもったいないです。

一方で、最低投資金額は120万円を超えており、同銘柄も個人投資家が簡単に手を出せる銘柄ではありません。投資資金に余裕がある方が検討されるのが良いでしょう。

最低投資金額(円) 1,279,000
単元株数(株) 1,000
1株当たり配当(前期実績・円) 27
配当利回り(会社予想・%)
株主優待 なし
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1. ライブスター証券(400円)
2.GMOクリック証券(528円)
3.SBI証券(582円)
時価総額(百万円) 2,746,271

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月15日現在

5.5 富士電機(6504)はインバーターに欠かせないパワー半導体大手

富士電機は一般的にはあまりなじみのない銘柄かもしれません。ただ、事業を見ていくと空調機器や工作機械などに使用されるインバーターに必要な重要な部品であるパワー半導体を製造する電機メーカーです。

また、同社は自動販売機の大手メーカーでもあります。猛暑であれば飲料販売が伸びるのでしょうが、自販機は国内飲料メーカーの投資次第というのが現状です。一方、コンビニエンスストア向けの冷凍・冷蔵設備は店舗数増加などにより伸びている状況です。

最低投資金額は約45万円とこれまで見てきた空調関連の銘柄と比較すれば手が出しやすい銘柄かと思われます。ただし、三菱電機と同様にFA関連の事業による収益の比率も高く、自動車や電機産業などの設備投資の影響を受けます。

最低投資金額(円) 452,000
単元株数(株) 1,000
1株当たり配当(前期実績・円) 10
配当利回り(会社予想・%)
株主優待 同社オリジナルカレンダー
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1. ライブスター証券(180円)
2.GMOクリック証券(241円)
3.au カブコム証券(250円)
時価総額(百万円) 337,411

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月15日現在

5.6 江崎グリコ(2206)の今後の注目点は海外展開

江崎グリコは“ポッキー”などのチョコレート菓子で有名ですが、売上高の構成を見ると、「菓子」に次いで、「牛乳・乳製品」、「冷菓」となります。猛暑の恩恵を受ける可能性のある「牛乳・乳製品」と「冷菓」の売上高は2016年3月期で全体の53%を占めます。

地域展開では、中国や東南アジアに進出しているものの、売上高の87%は国内からのもので、国内の人口動態を考えると今後どのような海外展開をしていくのかも気になるところです。

事業セグメントごとに見ると、「食品」は売上高も全社で見れば比率は小さく、どのような経営陣による施策や意思決定があるのかには注目です。

最低投資金額は約60万円と株初心者にとってはそれなりに思い切りが必要な金額です。配当利回りの低さを考えれば、株主優待のグリコ製品が好きかどうかというのもカギとなりそうです。

最低投資金額(円) 609,000
単元株数(株) 100
1株当たり配当(前期実績・円) 40
配当利回り(会社予想・%) 0.66
株主優待 グリコグループ製品
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1. ライブスター証券(340円)
2.GMOクリック証券(436円)
3.SBI証券(487円)
時価総額(百万円) 422,829

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月15日現在

5.7 森永乳業(2264)は高付加価値商品、機能性食品による成長戦略

森永乳業の「BtoC事業」の単体における分野別販売実績を見ると、牛乳、ヨーグルト、冷菓、チルドカップ飲料の順に大きくなっています。2016年3月期「BtoC事業(単体)」の売上高の2,908億円のうち猛暑の恩恵を受けそうな事業は、猛暑の恩恵をそれほど受けないと思われるデザートと市乳を除くと2,500億円を超えます。同社の同時期の連結売上高が6,015億円であることを考慮すれば、約40%程度が猛暑関連事業ということになります。

同社の成長戦略を見ていくと単純に数量を増やすという施策ではありません。ヨーグルトでも、“パルテノ”をギリシャヨーグルトのパイオニアとしての高付加価値商品としてのポジションを確立しつつある印象です。

また、機能性食品にも力を入れており、“ビフィズス菌BB536”を配合した食品を製造しています。

海外事業に関しては、粉ミルク、サプリメント向け乳原料製品の需要が強そうです。東南アジア等でのメーカーへ販売する事業が好調です。

最低投資金額(円) 724,000
単元株数(株) 1,000
1株当たり配当(前期実績・円) 7
配当利回り(会社予想・%) 0.97
株主優待 森永絹ごしとうふ
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1. ライブスター証券(340円)
2.GMOクリック証券(436円)
3.SBI証券(487円)
時価総額(百万円) 180,260

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月15日現在

5.8 サントリー食品インターナショナル(2587)はその名の通りグローバル飲料メーカー

サントリー食品インターナショナルの2015年12月期の売上高1兆3,810億円のうち国際(海外)の売上高比率はすでに42%もあります。また、国際の利益に関しては、国内の水準を超えており、全社の80%を占めています。

では、同社は日本の猛暑銘柄ではないという声もありそうですが、決してそうとも言い切れません。利益率の国内事業において、猛暑により稼働率が上昇する、高単価を維持できるというような条件がそろえば収益への貢献度合いが増すからです。

また、同社はジャパンビバレッジホールディングスをJTから買収しました。これにより、同社のサントリーフーズが扱ってきたコンビニエンスストアやスーパーといった劉中チャネルから、自動販売機やウォーターサーバーといった販路を手にすることができ、今後の事業展開には注目です。

最低投資金額や配当利回りを見る限りは、株初心者にも手が出そうな水準ですし、今後の事後の事業展開にも期待が持てそうです。

最低投資金額(円) 463,500
単元株数(株) 100
1株当たり配当(前期実績・円) 68
配当利回り(会社予想・%) 1.47
株主優待 なし
最安の手数料で取引できる証券会社
(1取引ごとの手数料・税抜)
1. ライブスター証券(180円)
2.GMOクリック証券(241円)
3.au カブコム証券(250円)
時価総額(百万円) 1,432,215

※最低投資金額、時価総額、配当利回りは2016年7月15日現在

6 まとめ

いかがでしたでしょうか。7月も後半にさしかかり、九州以東の梅雨明けも間近と思われます。気象庁の最新の予測では、この夏の間に猛暑の要因となるラニーニャ現象が発生する可能性は従来の予測に比べて小さくなっているとのことですが、猛暑になるという見込みそのものは変更していないようです。みなさんも空調や水分補給で熱中症対策をしっかりしてお過ごしください。

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