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相場が「活況かどうか」をチェックしよう
「日経平均株価とTOPIXは日本の相場状況を表す指標」では、「日経平均株価」と「TOPIX」が、日本の株式相場の状況を表すという説明をしました。これら2つの数字が上がれば、日本の株式相場は好調ということになります。ただ、確かにそうなのですが、これら2つの数字では、株式相場が「活況かどうか」は表せません。「活況」とは、“参加している人が多い状況”、”ワイワイガヤガヤ賑やかな状況“を表すと考えて下さい。実は、株式相場が「好調」ということと、株式相場が「活況」ということは、似たような感じがありますが、微妙な違いがあるのです。
株価の上昇下落と、相場の活況度合いは理論的には関係ない
株式の値段(=株価)は、その株式に興味を持って取引に参加する人が少なくても、価格は成立します(注:誰もいない場合は除く)。参加する人が多い場合も、当然に成立します。理論的には、取引に参加する人が多い少ないということは、株価が上がる下がることと、全く関係ありません。相場が活況でも、つまり、取引に参加している人が多くても、株価が大きく下がることは珍しくありませんし、その逆もよく見られるパターンです。ただ、現実的には、相場が活況の時は、株価が上昇するパターンが往々にして見られます。賑やかになると、相場にもエネルギーが出てくるということでしょうか?
「出来高」と「売買代金」は相場の活況度を見極める重要な数字
相場が「活況」かどうかを判断する代表的な指標(数字)が、「出来高(できだか)」と「売買代金(ばいばいだいきん)」になります。まず、「出来高」とは、取引が成立した株の売買数になります。NHKニュースでは報道しませんが、経済専門番組や各種新聞では「今日の出来高はXXXX千株でした」と報じています。もう一つの「売買代金」は、成立した個々の売買取引ごとに、約定した株価に株数等(成立数量)を掛け合わせたものであり、株の取引量を“金額”で表したものです。これも同じように、NHKニュースでは報道しませんが、経済専門番組や各種新聞では「今日の売買代金はXXXX億円でした」等と報じています。最近では、「出来高」よりも「売買代金」の方が、より一層重要視される傾向にあります。
株価の動きが鈍い時こそ、この活況度合いに注目しよう
みなさんは、「日経平均株価」「TOPIX」を見るのと同時に、この「出来高」と「売買代金」もチェックして下さい。株式相場が活況かどうかを知ることは、極めて重要です。例えば、株価の動きがあまり大きくなくても、この「出来高」「売買代金」が増えている傾向にある時、株式相場は大きく動き出す可能性があると言えましょう(特に売買代金)。ただし、必ずしも上昇するとは限らないことに注意して下さい。相場が活況となった時、そのエネルギーが株価を大きく下げることもよくあるのです。
相場の解説は何を見るべきか?
みなさんの身の回りには、相場に関する解説記事が溢れていると思います。おそらく、株初心者の頃はどれもみなそれらしく見えるのではないでしょうか?しかし、相場に関する解説記事の中には、かなりいい加減なものや論拠の乏しいもの、そもそもプロのファンドマネージャーやアナリストとして市場に関わったことが無い方が書いているものも少ないくないのです。
ネット証券各社は様々な形で相場の解説記事を提供しています。みなさんそれぞれにお好みはあると思いますが、ここでは、更新頻度が高く、視点を提供してくれる記事が多く、経歴がしっかりした方が書いているものとして、楽天証券の窪田ストラテジストの「3分でわかる!今日の投資戦略(毎営業日午前8時頃更新)」を紹介しておきたいと思います。窪田氏は、大手資産運用会社で25年もの日本株運用経験を持つため、勉強になることも多いのではないでしょうか。わかりやすい表現で書かれています。
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